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【ハンドボール】日本女子がパリ切符かけ戦うスウェーデン/カメルーン/ハンガリー | 戦力紹介

ブロムはスウェーデンの背骨。攻守にライン際で存在感を示す=2019年11~12月、熊本で開かれた世界選手権で(久保写す、以下すべて)
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ハンドボール女子日本代表(おりひめジャパン)は2024年4月11日から、ハンガリーでパリ五輪の世界最終予選を戦います。日本はスウェーデン、カメルーン、ハンガリーと同じトーナメント1に入りました。4か国の総当たりで、上位2か国がパリ五輪に出場します。対戦相手の特徴などをまとめました。

目次

スウェーデン:戦力に穴ない格上、世界選手権4位

4月11日(木)日本時間25時

身体能力に依存しないのがロバーツのよさ。バネがありつつ、クレバーに動ける
ハグマンの決定力は世界有数。速攻でもセットでも確実に決めてくる

2008年の北京五輪以降、4大会連続で五輪に出場しているのがスウェーデン。2021年の東京五輪は4位で、2023年12月の世界選手権も4位と、メダル級の力を持っています。戦力的にも穴はなく、日本にとっては格上の存在です。

速攻の1番手になるのが、ライトウイングの#24ナタリー・ハグマン。スピードがあってコンパクトなシュートモーションから確実に決めてきます。セットでの決定力もあり、まさにフィニッシャー。日本のライトウイング#7服部沙紀(ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング)に似たタイプです。服部とハグマンのどっちが活躍するかで、勝負の行方が決まりそうです。

2対2どれだけ守れるか

身体能力に依存しないのがロバーツのよさ。バネがありつつ、クレバーに動ける
身体能力に依存しないのがロバーツのよさ。バネがありつつ、クレバーに動ける

セットOFではレフトバックの#8ヤミナ・ロバーツが確実に決めてきます。2021年の東京五輪でベスト7に選ばれたベテランは、身体能力任せにならないプレースタイルが持ち味です。カットインができて、ミドルシュートも丁寧にコースに打ち分けるなど、無茶打ちはしません。

一番怖いのがピヴォットの#7リン・ブロムでしょうか。180㎝の長身ですが、3枚目DFでは足でしっかりとついていきます。セットOFでは、センターの#42ジェニー・カールソンとの2対2で、ライン際を制圧します。王道の2対2を、日本がどれだけ守れるか。3枚目を任されるであろう#2永田美香(北國銀行)と#32佐々木春乃(ドルトムント/ドイツ)の連携がポイントになりそうです。

他にもベテランのGK#1ヨハンナ・ブンセンは、面の大きいGKです。日本ではあまり見たことのないような捕り方に、ゲームの序盤で慣れておきたいところ。かなりの難敵ですが、一発勝負でスウェーデンに勝てたら、パリ行きの可能性が高まります。(下に記事が続きます)

カメルーン:高い身体能力、世界選手権24位

4月12日(金)日本時間27時30分

2023年12月の世界選手権の予選ラウンドで、カメルーンはハンガリーに20-39で敗れています。世界選手権の順位は32か国中24位。確実に取っておきたい相手です。
とはいえ身体能力が高いので、慣れるまでに時間がかかるかもしれません。日本は東京五輪でアンゴラに負けるなど、以前から身体能力系の国をやや苦手にしています。左腕エースの#15エバンガ・バボガ、レフトバックの#3アテバ・エンガディらがパカパカ打ってきます。特にエバンガ・バボガは9mの外から迷いなく打ってくるので、気持ちよく打たせたくありません。ハイコーナーに手が届く#16犀藤菜穂がゴールを死守してくれたら、日本に流れがくるでしょう。36歳のGK#1ムベン・ベディアンもそれなりに止めるので、楽な相手ではありません。前半は多少モタモタしても、後半に修正して一気に突き放したいところです。

ハンガリー:ロースコアの接戦か 世界選手権10位

4月14日(日)日本時間26時15分

クリュイバーは守備力の高い左利き。2019年の熊本世界選手権では背番号10だった。現在は42番
クリュイバーは守備力の高い左利き。2019年の熊本世界選手権では背番号10だった。現在は42番

2021年東京五輪で7位、2023年12月世界選手権で10位のハンガリー。日本は世界選手権で17位でしたが、銅メダルのデンマークに勝っています。順位ほどの力の差はありません。世界選手権の映像をいくつか見ても、ハンガリーはパワー系の無骨な選手が多く、スウェーデンほど洗練されたプレーが見られません。

ただ気になるのが、試合内容は悪いのに、ロースコアでいつの間にか勝っているのです。基本は6:0DFですが、左腕エースの#42カトリン・クリュイバーをトップに出して、フルバックに#28ニコレット・パップ#11アンナ・アルベクを入れる5:1DFが機能すると、なかなかやっかいです。左利きがトップとフルバックの両方にいる布陣は世界でも珍しいですし、日本では見たことがありません。日本は#23相澤菜月(北國銀行)のゲームメーク、対応力に期待したいところ。

選手個々で見ていくと、ライトウイングの#66ギョリ・ルーカスの決定力はすばらしく、GK#16ブランカ・ボド・ビーローはウイングやピヴォットのノーマークシュートに強さを発揮します。ただしセットOFが手詰まりになりやすい印象がありました。センターの#38ペトラ・バモスの強い1対1が止められたら、若き才能#77ペトラ・シモンや経験のある#15デブレッツェニ・クリヴィニを入れるなど、センタータイプを2枚同時に使って状況を打開しようとしていました。ピヴォットは控えの#4フジ・トヴィジがスライドプレーを少し見せたくらいで、ピヴォットを絡めた攻撃はあまり得意ではなさそうです。

全体的にフィジカル志向で、DFも少々粗いので、つけ入るスキは十分にあります。完全アウェーの状況でも、落ち着いて試合ができれば、ロースコアの接戦をものにできると思われます。世界選手権で開催地のデンマークに勝った経験が、この世界最終予選につながると信じたいですね。

BS松竹東急でライブ放映、実況を担当します

今回のパリ五輪世界最終予選は、BS松竹東急で無料ライブ放映されます。私、久保が3試合とも実況を担当することになりました。真夜中に東京のスタジオにこもって、モニターを見ながら格闘いたします。日本の女子の歴史が変わる瞬間を、共に戦いましょう。よろしくお願いします。

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