バレーボールのイタリアリーグ女子1部(A1)のコッパ・イタリア決勝は2026年1月25日、リーグ上位2チームでしのぎを削るコネリアーノとスカンディッチがトリノのイナルピ・アリーナで対戦した。同カードだった2025年12月の世界クラブ選手権ではスカンディッチが優勝したが、今季は出場大会でいずれも2位に甘んじていたコネリアーノがようやく初栄冠をつかんだ。観客12,853人がアリーナを埋め尽くした決勝を現地からレポートする。
3セットともデュースの大接戦

12,853席がソールド・アウト。満席のアリーナがイタリア国旗のトリコローレ(3色)に染まり、イタリア国歌の斉唱後の熱い雰囲気に包まれた中、決勝のホイッスルが鳴った。ネットを挟んで対峙するのは、現在リーグ首位を走るコネリアーノと1敗差で2位につけるスカンディッチ。42日前に地球の裏側、ブラジル・サンパウロで開催された世界クラブ選手権決勝の再戦である。
序盤からコネリアーノが3ー0とリードするが徐々に差は縮まり、10点以降は接戦が続いてデュースにもつれ込む。スカンディッチが4度もセットポイントを握ったのにもかかわらず、31ー29で締めくくったのはコネリアーノだった。
2セット目は6ー2とスカンディッチがスタートダッシュをかける。6ー6と同点になった後は抜きつ抜かれつの攻防が続く。スカンディッチが23ー20と抜け出すが、そこからOPハーク、OHガビの3連続アタックで4ブレークし、コネリアーノが逆転に成功。再び24ー24とデュースになるが、勢いが止まらないガビのアタックでコネリアーノのセットポイント。最後はスカンディッチのエースOPアントローポヴァのスパイクミスでコネリアーノが2セットを連取する。
後がないスカンディッチとストレートで決めたいコネリアーノ。セットを通して両者が譲らないシーソーゲームとなり3セット連続のデュースに突入するが、最後はスカンディッチの2度のマッチポイントを跳ねのけたコネリアーノに軍配が上がった。(下に記事が続きます)
MVPは最多22得点のガビ

「この5分でガビはいったい何点取ってるの?」2セット目終盤に、RAI(国営放送)の解説者がこう口に出したほど、ガビは無双状態に入っていた。同じく解説者が唸ったのは、右斜め後ろからのアンダーでのハイセットにもかかわらず、ブロック外側の手に当ててブロックアウトを取った時だ。どんなボールでも必ず決めるーーーそんなオーラをまとい、実際に決めに決めまくり、両チーム最多得点の22点を叩き出してMVPに輝いた。
コートで輝いたのはガビだけではない。両チームのベテランセッター、コネリアーノのヴォウォシュ(35)とスカンディッチのオグニェノヴィッチ(41)をはじめ、どの選手も精度の高いプレーを連発し、息をのむラリーが何度も繰り広げられた。しかし、「少しの差だったと言われても、その少しの差が大きな違いとなる。特にコネリアーノのような完璧なチームには一切ミスが許されないのだから」と準決勝でコネリアーノに敗れたノヴァーラのベルナルディ監督が試合後にコメントした通り、たった1つのプレーで明暗が分かれるハイレベルな試合。その1つのプレーで違いを出したのがコネリアーノだった。(下に記事が続きます)
無冠の女王が今季初優勝「やっと『コネリアーノ』に戻れた」
優勝を決めた最後の1点(Volleyball Worldの公式Instagramより)
そうは言っても、今季のコネリアーノは「低迷」している。負けたのは21試合中1試合だけ、リーグの首位を走り続けていても「低迷」と言われるのは、スーペルコッパはミラノに、世界クラブ選手権ではスカンディッチに敗れ、まだ優勝トロフィーを手に入れていなかったからだ。
ずっと無敗なんてあり得ない、勝つのが当たり前ではない、という選手のコメントを今までに何度も聞いたことがあるが、そうは言いながらも今季2つの大会で優勝を逃したことは、少なからず選手に暗い影を落としていたのだろう。試合後のインタビューでは、リベロのデ・ジェンナーロは「やっと『コネリアーノ』に戻れた」、MBファールは「この勝利を欲していたので本当に本当に幸せ。やっとロックが解除されました」と語り、呪縛から解放されたかのように安堵の表情を浮かべていた。
今季ようやく1冠目、コッパ・イタリアの優勝で弾みをつけ、ますますギアを上げていきそうなコネリアーノ。コネリアーノに敗れたノヴァーラやスカンディッチ、そしてスーペルコッパを制しながらもコッパではファイナル・フォーに進出できなかったミラノは、どれだけコネリアーノについていけるのか。リーグのレギュラーシーズンは残り5試合、そして3月1日からはプレーオフが始まる。スクデットに向けた戦いは、ますます熱くなりそうだ。

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