【アジア大会】柔道レジェンド・谷本歩実さん、ボランティア参加の訳

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愛知・名古屋で2026年9月、開催されるアジア競技大会のニュースの中に、思わず胸が熱くなる名前を見つけました。2004年アテネ、2008年北京五輪の柔道女子63キロ級で2大会連続の金メダルに輝いた、愛知県安城市出身の谷本歩実さん(44)です。この大会のアスリート委員長でもある彼女が「ボランティア」のひとりとして参加するという一報は、スポーツ界に新鮮な驚きをもたらしています。

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あえて現場ポジションに

五輪の金メダリストが、国際総合大会の運営を支えるボランティアを買って出ること自体、極めて異例のケースでしょう。通常であれば、功労者としてVIP席に招かれるか、解説者や大会役員としてのオファーが自然な流れ。しかし、谷本さんはあえて最も現場に近いポジションを選んだのです。

2026年5月、グロービス経営大学院 名古屋校で行われたセミナー「愛知・名古屋で国際大会を開く意義とは?」に登壇した谷本さんは、こう話していました。「勝ち負けばかりが問われる世界柔道よりも、私は国際交流や世界平和の祭典である総合競技大会が好きでした。かつて試合に負けて選手村で一人シクシク泣いていると、ボランティアさんがどうして泣いているの?と慰めてくれた。自国開催になったら私もこうやって選手に接したい」(下に記事が続きます)

「2番手」の執念に期待

柔道界において、アジア大会は「五輪の登竜門」として特別な意味を持ってきました。今大会は世界柔道(10月4日~11日、アゼルバイジャン・バクー)と時期が近いため、日本代表のトップである「1番手」の選手たちは世界選手権へ向かいます。つまり、この愛知・名古屋の舞台に立つ日本代表は、次期エースの座を狙う「2番手」の選手たちです。

世界を制した谷本さんだからこそ知っているはずです。1番手の背中を追いかける悔しさ、そしてチャンスをつかみ取ろうとする執念が、どれほど選手を強くするかを。ここで金メダルを獲得した選手が、一気に世界のトップ戦線へと駆け上がっていくストーリーを、彼女は誰よりも期待しているのではないでしょうか。

かつて世界をうならせた豪快な一本背負いのように、谷本さんのボランティア参加は、大会に爽快な風を吹き込んでいます。最高峰の経験を持つレジェンドがすぐ近くで見守る。その事実だけで、若き代表選手たちの背筋は伸び、地元・愛知のボランティアたちの士気も最高潮に達するに違いありません。畳の上の熱戦と同じくらい、彼女が支える大会の景色が今から楽しみでなりません。

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