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心が、動いた アスリートの言葉。クローリーHC「ハッピーのパーツが増えてきた」2024年1月

アスリートのことば
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元日の能登半島地震、2日の羽田の衝突事故と続き、つらい年明けとなりました。2024年1月も様々なスポーツシーンでアスリートが放つ、心が動く言葉に出会いました。勝っても負けてもアスリートが放つ言葉には思いがこもり、それに私たちは勇気づけられます。「ペンで、心を動かす」をミッションに掲げる”Pen&Sports” [ペンスポ] では毎月末、アスリートが語った印象的な言葉を独自に切り取り、お届けします。

目次

がんばれ!日本の絆 今こそ強く

日大藤沢高校サッカー部(神奈川)
2023年1月2日、石川・星稜を友情応援、手作りの横断幕に掲げたメッセージから

第102回全国高校サッカー選手権の3回戦、能登半島地震のため応援団が来られなかった星稜高校のために、すでに敗退した日大藤沢の選手たちがスタンドを埋めました。星稜高校同窓会関東支部が、Xで「選手たちに声援を」と呼びかけたのが地震発生(1日16:10)から1時間42分後(1日17:52)でした。

試合は翌日の12:05キックオフでした。報道によると、応援を発案したのは日大藤沢の応援団長で、「Xを見て、これは行かなきゃと思った」。1日夜に相談を受けた佐藤輝勝監督もひと肩脱ぐことに。自分が住む茅ヶ崎市の指定ごみ袋が星稜カラーの黄色で、朝になって買い集めたそうです。ビブスのようにかぶり、大声援を繰り広げました。「最高の場所へ 俺たちと共に」との横断幕もありました。

対戦相手の市立船橋も「力をあわせて乗り越えよう」と手書きの紙を掲げました。このあとの第2試合を控えていた名古屋、岡山学芸館もスタンドで応援しました。

たった20時間後に多くの人が動いたこと、胸が熱くなります。これぞスポーツマンシップですね。

次のチャプターが必ずある

タイガー・ウッズ(ゴルフ)
2024年1月8日、スポーツブランド・ナイキとの契約終了をSNSで発表して

男子ゴルフのスーパースター、タイガー・ウッズ(48)が2024年1月8日(日本時間9日)、スポーツブランド・ナイキとの27年を超える契約の終了を発表しました。世界のスポーツマーケティングにおける、最も象徴的ともいえる長期パートナーシップに終止符が打たれたことになります。

ウッズは1月8日、自身のインスタグラムを更新し「27年以上前、私は幸運にも世界で最も象徴的なブランドのひとつとパートナーシップを組むことになりました。それからの日々は、素晴らしい瞬間や思い出でいっぱいで、名前を挙げ始めたらきりがありません」と感謝をつづりました。

「次のチャプターがあるかと訊かれたら?イエス、次は必ずあります。LAで会おう!(People will ask if there is another chapter. There will certainly be another chapter. See you in LA!)」と締めくくり、ウッズ自身がホストを務め、LA近郊で開かれる米男子ツアーへの参戦を示唆しています。

ハッピーのパーツが増えてきた

キアラン・クローリー(ラグビー・リーグワン三重ホンダヒートヘッドコーチ)
2024年1月14日、東芝ブレイブルーパス東京戦で、開幕5連敗を喫して

今季1部に昇格したばかりの最下位・三重ホンダヒートの指揮を執るのは2023年ワールドカップ・フランス大会でイタリア代表を率いたキアラン・クローリー新ヘッドコーチです。12-40とスコア上は差がつきましたが、名将は前向きです。「残念ながらスコアはついてこなかったし、レフリーの判定も自分たちには風が向かなかった。それでも、ここ数週間で試合中のハッピーなパーツは増えてきた。チャンスは作れている、あとはチャンスで決めきること」。

開幕5連勝の東芝と5連敗のホンダ。明暗くっきりの結果です、その実力差はそれほど感じさせない締まったゲームでした。リーグワンのレベルの底上げを感じさせた一戦でもありました。

他の自分がいたかのような気分

尾崎 野乃香(レスリング女子68キロ級)
2024年1月27日、パリ五輪レスリング女子68キロ級の代表内定をかけたプレーオフで勝利して

慶大の尾崎野乃香が育英大の石井亜海に競り勝ち、初の五輪代表に内定しました。残り9秒からの大逆転で決まった勝負は、レスリングの面白さと残酷さが同時に詰まった好勝負でした。「私のオリンピックをめざす道って波乱すぎるな、って。自分の力だけじゃ本当にできなくて。自分が戦ってますけど、後ろの人たちがわぁっと後押ししてくれた。私の力でここまでやってきたとは一切言えない」。敗れた石井選手が立つのもやっとで、泣き崩れる様子も胸に迫りました。

Winning this award means the world to me.(この賞の受賞は私にとって大きな意味を持つ)

大谷 翔平(ドジャース)
2024年1月27日、全米野球記者協会(BBWAA)主催の夕食会で

“the world to me”という表現は、直訳すると「私にとっての世界」。私にとってすべてである、とても大切だとの意味になり、感謝や愛情を伝えます。”She means the world to me”といえば、「彼女がとても大切なんだ」となります。サンキューだけではなく、こういったセリフがサラッと言えるとクールですよね。

MLB.com
Shohei Ohtani receives AL MVP | 01/28/2024 Shohei Ohtani receives his American League Most Valuable Player Award at the BBWAA dinner

一番大切なのは、限界を決めないこと

ロハン・ボパンナ(インド・プロテニス選手)
2024年1月27日、全豪オープン男子ダブルスで初優勝した後の記者会見で

テニスの全豪オープン男子ダブルスは1月27日、決勝が行われ、43歳のロハン・ボパンナ(インド)と、36歳のマシュー・エブデン(オーストラリア)組が、シモーネ・ボレッリ / アンドレア・ババッソーリ(いずれもイタリア)組に競り勝って初優勝しました。ボパンナは史上最年長の男子ダブルス世界ランキング1位となったことが1月29日、公式に発表されました。

優勝会見では「一時は引退も考えたという自身の経験から、試練を感じている人たちにアドバイスを」と問われ、下記のように答えています。

まず一番大切なのは限界を決めないことです。私たちは自分に限界をつくってしまいます。人には目標があります。なかなか達成できないと、その旅は終わりだと思いがちです。だから一番大切なのは、自分の感じていることを話すことだと思います。

I think the No. 1 thought which comes to my head is to not really have limitations. We set ourselves those limitations. As human beings, we have goals. When we don’t achieve that quickly or in a time frame, we think that’s the end of that journey. So I think the biggest thing is to speak about how you’re feeling, whether it is even to yourself.

2024年1月27日、優勝後の記者会見

引退も考えたという苦しい時期は2021年でした。ボパンナはシーズン開幕から7試合連続で敗退していました。

妻にも、コーチのスコットにも言いました。「もう無理だ。試合に勝てないんだから。20年間テニスをしてきたけど、こんなひどいスタートは初めてだ」と。でもそう言っただけで、リラックスできたんです。「よし、自分のすることを楽しんでみよう。辛抱して、どこまでやれるか見てみよう。そしてシーズンを力強く終える。そこからが勝負だ」と言いました。それがカギだったと思います。

That’s when I told my wife, I told Scott as well, my coach, that, ‘I don’t think I can go any further. I’m not winning matches. I’ve been playing 20 years of tennis. I’ve never had this terrible of a start, not winning matches.’ I think just expressing that, you know, relaxed me. I then said, ‘Okay, let’s just go and start enjoying what I’m doing.’ I said, ‘Okay, let’s persevere and see where I can push it, and let’s try and finish the season strong and then take it from there.’ I think that was the key. 

2024年1月27日、優勝後の記者会見

優勝を決めた瞬間、ボパンナはコートにあおむけに倒れ込みました。そのあとパートナーのエブデンが「ココに来い!」と招くかのように胸をポンポンとたたき、ジャンプしながら「みぞおちタッチ」しているシーンが印象的でした。苦しい時期を乗り越えてこその歓喜です。何かをなしとげるのに、壁になるのは自分が課したリミットだけ。胸に刻みたいと思います。

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