ペンで心を動かす、Pen&Sports [ペンスポ] 編集長の原田亜紀夫です。今から41年前のことです。私が小学6年生(12歳)だったころの、1984年ロサンゼルスオリンピック。夏休み中の7月28日に行われた開会式を北海道の実家のテレビで観ていて思わず「あっ!」と叫んで、のけぞったのがこのシーンでした。
「ロケットマン」にときめいた
ランドセルのようなシンプルな装置を背負った人間が超満員のロサンゼルス・メモリアル・コロシアムの空中を自由に、高々と飛んだのです。
「ロケットマン」と呼ばれて話題になったこの演出にはびっくり仰天したと同時に、未来を感じ、ときめきました。「アメリカの技術、やることはすごいな」「近い将来、人は車や自転車に乗るように、自由に空を飛んで通勤・通学するようになるかもしれない」と子供ながらに想像しました。マンガで読んでいたドラえもんの「タケコプター」が現実のものになった。それぐらい強烈なインパクトがありました。
そんな1984年ロサンゼルスオリンピックは五輪の分岐点ともいえる、エポックメイキングな側面もありました。それまで「女子には過酷すぎる」とされていた女子マラソンが初めて正式種目に採用され、ジェンダーに一石を投じた大会でした。さらに、従来は赤字を垂れ流していた五輪が、放映権料とスポンサー収入のビジネスモデルを取り入れ、初めて黒字化した「商業五輪」の草分け的な大会でもありました。(下に記事が続きます)
野球も復活、分断は避けられるか
そんなロサンゼルスを舞台にした五輪が3年後にLAに帰ってきます。2028年7月14日の開会式から7月30日までの17日間にわたり、史上最多の36競技、351種目が開催されます。ロサンゼルスで夏季五輪が開催されるのは1932年、1984年に続き3度目。米国で夏季五輪が開催されるのは私も現地に出向いた1996年アトランタ大会以来32年ぶりです。LAに本拠を置く大リーグ・ドジャースの大谷翔平の出場が期待される野球も2大会ぶりに正式競技に復活します。
前回1984年ロサンゼルスオリンピックは、ソビエト連邦を含む東側諸国がボイコットした大会でした。それは1980年モスクワオリンピックで、日本を含めた西側諸国がボイコットしたことに対する報復措置でした。ロシアによるウクライナ侵攻、ガザ地区へのイスラエルの攻撃が現在もやまないなか、次の2028年ロサンゼルス五輪に向けて「停戦」「休戦」は実現するでしょうか。国境を超え、武器を捨て、一つのルールで戦い、たたえ合うスポーツの力を私は信じます。(下に記事が続きます)
ペンスポ、きょう創刊2年
きょう2025年7月26日、Pen&Sports [ペンスポ] は創刊からちょうど2年を迎えました。パリ五輪開幕1年前に立ち上げた小さなスポーツ特化型ウェブメディアは、皆さんに記事を読んでいただき、叱咤激励をいただき、ソシオ(仲間)として応援していただいたおかげで、ひとまず2年間続けることができました。次の当面のターゲットは2026年ロサンゼルス夏季五輪です。
小さなメディアゆえ、マンパワーは限られますが、ここまで9人に増えたコラムニストと力を合わせ、独自の視点でスポーツ、五輪の魅力、それに挑戦するアスリートの思いや葛藤を伝えていきます。
そして創刊前に決めた弊社のミッション《ペンで1人を支える》《ペンで1%を照らす》《ペンで世界を一つに》に改めて立ち返り、引き続き「気になるスポーツメディア」を目指していきます。Pen&Sports [ペンスポ] を今後ともどうぞよろしくお願いします。
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