MENU
ニュースレターに登録する

「今週の1本」やイベント案内など、スポーツの風をお届けします。

個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧いただき、同意の上でお申し込み下さい。

【ハンドボール】11/13-東京2025デフリンピック、日本代表16人が強化合宿

亀井良和監督(写真中央)とデフハンドボール男子日本代表選手たち=2025年9月、久保写す(以下すべて)
亀井良和監督(写真中央)とデフハンドボール男子日本代表選手たち=2025年9月、久保写す(以下すべて)
  • URLをコピーしました!

デフハンドボール男子日本代表の強化合宿が2025年9月22日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで報道陣に公開されました。デフリンピックに初めて出場する日本代表の選手は16人。11月13日から東京・駒沢屋内競技場で開催される東京2025デフリンピックを、このメンバーで戦います。

目次

3年前、筑波技術大でサークル結成

中村有紀チームマネージャーが粘り強く環境を整え、初めてのデフリンピック出場にこぎつけた
中村有紀チームマネージャーが粘り強く環境を整え、初めてのデフリンピック出場にこぎつけた

東京でデフリンピックが開催されると決まった2022年に、筑波技術大学でデフハンドボールのサークルが立ち上がりました。この時の中心メンバーが、今の日本代表でキャプテンを務める小林優太です。またデフリンピックへ向けて、2023年12月にはデフハンドボール専門委員会が日本協会に作られました。サークルから発展したチームは「Deaf Handball Club」となり、日本で初めてのデフハンドボールクラブとして、2024年春に東京都社会人リーグに参戦。2024年6月にはトライアウトで選手を発掘するなど、チームを強化してきました。

そして2025年7月に、東京2025デフリンピック男子日本代表の16名が内定しました。16人中、ハンドボール経験者は7人。トライアウトを経て加わった選手は5人。ケガ人も復帰し、11月のデフリンピックに向けてチームを仕上げていきます。(下に記事が続きます)

キャプテン小林優太、DFの要

DFのみの出場になる予定だが、小林優太の長身はチームに欠かせない
DFのみの出場になる予定だが、小林優太の長身はチームに欠かせない

192㎝の小林優太は、チーム創設当初から中心選手。両ヒザのケガに苦しんでいましたが、デフリンピック本番に合わせて戻ってきました。6:0DFの3枚目に小林がいるだけで、相手に与える印象が違います。 

「DFは全員で守る。6人が連携して、相手に打たせるのがベスト。個で勝負できない部分は、2人、3人で守りたい。連携を取るために、お互いに目を合わせて、コミュニケーションを取っています。キャプテンとして意識しているのは、チームで一番笑ったり、声をかけることです」

声が聞こえないからと言って、静かにプレーしていたら、チームが盛り上がりません。声で伝わらない部分は、表情やゼスチャーなどで補いながら盛り上げていきます。 

司令塔・津村開、世界に挑む

OFを統率する津村開。世界レベルで戦える個の強さの持ち主
OFを統率する津村開。世界レベルで戦える個の強さの持ち主

センターの津村開は身長160㎝ですが、センスのよさはチーム随一。テンポよくボールを回しながら、強烈なカットインで得点を重ねていきます。またDFでは右の2枚目に入り、クロスアタックで相手のキープレーヤーを止めます。 

「OFは僕だけでなく、齋さんもコントロールしてくれるので、チーム全体で攻められるようになってきました。ピヴォットの翁孝嘉さんがスペースを作ってくれるので、バックプレーヤー陣がもっと翁さんを生かせるようにしたいです。DFはGKと連携して、DFの枝で勝負するのがチームの方針。これまでは誰の責任なのかまで詰めきれていなかったから、失点した時に誰の責任なのかを明確にしていきたいです」 

会話もプレーもレベルが高い津村。京都の松井ヶ丘小学校、大住中学校では石田知輝(元トヨタ自動車東日本レガロッソ宮城)と一緒にプレーした経験があります。「石田さんは1つ上の憧れの人。滞空時間が長くて、カッコいい先輩です」と、津村は言います。石田は今年から海外へ挑戦し、津村もデフリンピックで初めて世界に挑みます。京都で腕を磨いた先輩後輩が、揃って世界と戦う年になりました。

「相手はどこも大きいけど、実際にやってみないとわからないし、やるしかない。気持ちで負けたらズルズルいってしまうので、恐れることなく戦います」(下に記事が続きます)

齋亮人、戦術眼に優れたバランサー

謙虚で人柄のいい齋亮人。エゴを出さずに、チームに足りない部分を補う
謙虚で人柄のいい齋亮人。エゴを出さずに、チームに足りない部分を補う

トライアウトを経てチームに加わった齋亮人は、宮城の中田中学と利府高校でプレーしていました。「8年間のブランクがありますけど」とは言うものの、鋭いカットインと戦術眼で、バックプレーヤー3ポジションを補います。

「ひとつのポジションだけだと、僕のカットインは捕まってしまうから、ポジションを変えながらの方がいいですね。求められた場所でプレーします。最近はピヴォットの翁さんとアイコンタクトで2対2ができるようになって、ノールックでパスが通るようにもなりました」

センターの津村に合わせて動くだけでなく、野球出身の翁にハンドボールの動きを伝えるなど、齋の存在がチーム力を引き上げています。ピヴォットの翁がスライドでDFを連れ去り、できたスペースに齋が切れ込む得意のパターンが、11月の本番でも見られるでしょうか。(下に記事が続きます)

予選はドイツ、トルコ、ブラジル

大崎英人(写真左)、定野巧(写真右)、水島貴一と、GK3人は実力者揃い
大崎英人(写真左)、定野巧(写真右)、水島貴一と、GK3人は実力者揃い

デフの日本代表を率いる亀井良和監督は「メンバーが揃って、チームの雰囲気はかなりよくなってきた」と言います。あとはケガなく大会を戦い抜くことです。予選で同じグループAに入ったドイツ、トルコ、ブラジルは、いずれも大柄で強敵揃い。日本の強みであるGK3枚を生かしながら、接戦に持ち込みたいところです。デフリンピックのハンドボールは11月13日から駒沢屋内球技場で行われます。初出場の日本代表を応援しましょう。

ペンスポニュースレター(無料)に登録ください

スポーツ特化型メディア“Pen&Sports”[ペンスポ]ではニュースレター(メルマガ)を発行しています。「へぇ」が詰まった独自ニュースとスポーツの風を届けます。下記のフォームにメールアドレスを記入して、ぜひ登録ください。

個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧いただき、同意の上でお申し込み下さい。

  • URLをコピーしました!

\ 感想をお寄せください /

コメントする

目次