MENU
ニュースレターに登録する

「今週の1本」やイベント案内など、スポーツの風をお届けします。

個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧いただき、同意の上でお申し込み下さい。

【サッカー】日本代表、大量ケガ人で新戦力が強化「災い転じて福となす」アメリカ遠征

【サッカー】日本代表が米国遠征しメキシコ・米国と対戦へ ひと足早くW杯予行演習
  • URLをコピーしました!

サッカー日本代表のアメリカ遠征で大きな注目を集めたのが、大量の故障者を出した守備陣だった。冨安健洋、高井幸大、伊藤洋輝、町田浩樹、鈴木淳之介が招集外。そして参加が危ぶまれながら間に合った板倉滉も負傷交代した。しかし、そこで新たにチャンスを与えられた選手たちがしっかりと役目を果たし、改めて日本代表の層の厚さを印象付けた。

これまでのレギュラーとバックアップという色分けが意味をなさなくなり、2026年の北中米ワールドカップで、どのディフェンダーが出場するのか全く分からなくなってきた。

目次

新戦力が躍動

1試合目、0-0で引き分けたメキシコ戦では、板倉滉(28)、渡辺剛(28)、瀬古歩夢(25)が先発でセンターバックを組んだ。

板倉滉は代表メンバー発表前に所属するアヤックス・アムステルダムの試合でふくらはぎに違和感を覚えて招集が危ぶまれたが出場。しかし、右足首を押さえて60分に負傷交代で退いた。

そして、チャンスを与えられる有力選手として招集メンバー発表前に挙げた瀬古歩夢と渡辺剛も先発出場し、筆者の予想が的中した。

板倉滉の負傷で、関根大輝(23)にも出場機会が巡ってきたが、落ち着き払ったプレーを見せた。なんとも頼もしい限りだ。

60分以降のセンターバック関根大輝、渡辺剛、瀬古歩夢は代表の出場試合数がいずれも二桁に満たない。

メキシコは世界的な強豪だけに時折、鋭い攻撃を差し込んでくる場面は見せたが、流れのなかで日本の守備陣形が大きく崩されるようなことは皆無で完封した。強豪メキシコ相手に日本代表の守備陣が不安を感じさせるようなことはなかった。(下に記事が続きます)

成長著しい若手の関根大輝

1試合目のメキシコ戦で途中出場した関根大輝は、0-2で敗れた2試合目のアメリカ戦で先発フル出場した。そして、3バックから4バックへのシステム変更にも柔軟に対応した。

2失点目のシーンでは、背後にボールを出されたが、若手だけにこの経験を糧にしてさらに成長することだろう。

Jリーグ・柏レイソルから欧州に渡ったが、リーグ・アンからリーグ・ドゥに降格したスタッド・ランスに加入したため、見通しは不透明かに思われた。しかし、まだ若い選手で所属先のカテゴリーより選手としての素材に可能性を見出しているのだろう。

そして今回のアメリカ遠征は、日本代表で十分に通用することを証明する貴重な機会になった。(下に記事が続きます)

遅咲きの渡辺剛

渡辺剛は個人の守備において高い身体能力と読みで危なげなく守るだけでなく、中央からの守備陣の統率においても存在感を発揮した。日本代表での出場試合数こそ少ないが、ヨーロッパで何年もプレーしているだけに、堂々としたプレーぶりだった。

年齢的には20代後半だが、これまで代表での出場は限定的だった。しかし、ベルギー1部ジュピラー・プロ・リーグのKVコルトレイクとKAAヘントで結果を残すと2025-2026シーズンにオランダ・エールディヴィジのビッグクラブであるフェイエノールト・ロッテルダムに入団し、間もなく定位置を獲得。俄然、日本代表での評価が高まった。

シビアな国際試合が肌に合ってきた瀬古歩夢

瀬古歩夢は飛び抜けた身体能力があるわけではなく、技術でプレーするタイプだ。これまでは、巧さが甘さになるようなシーンも散見されたが、この試合では危険な場面の空気を察知して激しいプレーで相手を止めることもあった。試合終盤の突破されたら決定的なピンチになる場面でも体を張って相手を抑え込み、シビアな国際試合で優れた状況認識を見せた。

2戦目アメリカ戦では、足を痛めた長友佑都に代わって後半初めから途中出場した。その際にシステムが3バックから4バックに変更になり、左フルバック(サイドバック)でプレーした。早速46分には左サイドから右足のピンポイントクロスを合わせて、小川航基がヘディングシュート。瀬古歩夢の器用さが生きた。そして、サイドの空中戦でも強さを見せた。センターバックを本職とするだけに、サイドのプレーヤーとしては186cmは長身だ。

ポリバレントな能力を遺憾なく発揮した瀬古歩夢は、今回のアメリカ遠征で「いい選手」から「代表の風格がある選手」に一皮むけたことを印象付けた。2025-2026シーズンは欧州5大リーグの仏リーグ・アンのル・アーヴルACでプレーしており、ワールドカップ本大会までにさらにたくましくなることが期待できる。(下に記事が続きます)

守備人材を発掘・登用

次々と選手交代していくことで相手を攻略していく攻撃の選手と比較して、守備の選手はチームのベースとなる部分で、負傷などのアクシデントがない限りは、あまり途中交代ということもない。

代表チームでの活動期間は限られており、守備では特に連携も重要になるため、固定メンバーで長時間プレーする傾向がある。その結果として、守備選手のバックアップメンバーの出場機会は限られていた。

しかし、今回のアメリカ遠征は、不可抗力で日本代表クラスの守備的な選手が負傷により大量に欠場。その結果、これまでリザーブ的な位置づけだった選手たちが、ワールドカップ本番を見据えた重要な試合で長時間プレーすることになったのである。

「災い転じて福となす」というように、日本代表は守備陣の選手層が厚くなり、誰が出ても安心して守備を任せることができるようになった。

メキシコ戦の前までは、センターバックの6番手、7番手、8番手と目されたような選手たちだったが、この試合後は、もう序列が意味をなさなくなるくらいの混戦状態だ。守備陣の競争が活発化し、それは日本代表の強化に直結するだろう。

北中米W杯への選出が期待されるディフェンダー

  • 冨安 健洋(元アーセナルFC:センターバック、守備的MF、右フルバック)
  • 高井 幸大(トッテナム・ホットスパーFC:センターバック)
  • 伊藤 洋輝(バイエルン・ミュンヘン:左フルバック、センターバック)
  • 町田 浩樹(TSG1899ホッフェンハイム:センターバック)
  • 菅原 由勢(ヴェルダー・ブレーメン:右フルバック、右MF)
  • 瀬古 歩夢(ル・アーヴルAC:センターバック、守備的MF、フルバック)
  • 板倉 滉(アヤックス・アムステルダム:センターバック)
  • 渡辺 剛(フェイエノールト・ロッテルダム)
  • 関根 大輝(スタッド・ランス:右フルバック、センターバック)
  • 鈴木 淳之介(FCコペンハーゲン:センターバック、守備的MF)
  • 長友 佑都(FC東京:右フルバック、左フルバック)
  • 望月 ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア:右フルバック、右ウイングバック)
  • 荒木 隼人(サンフレッチェ広島:センターバック)

ペンスポニュースレター(無料)に登録ください

スポーツ特化型メディア“Pen&Sports”[ペンスポ]ではニュースレター(メルマガ)を発行しています。「へぇ」が詰まった独自ニュースとスポーツの風を届けます。下記のフォームにメールアドレスを記入して、ぜひ登録ください。

個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧いただき、同意の上でお申し込み下さい。

  • URLをコピーしました!

\ 感想をお寄せください /

コメントする

目次