【ビーチハンドボール】男子新リーグ「チャレンジリーグ」開幕。4チーム参戦

得点ランキングトップを独走する平間翔太郎(BHC TOCHIGI)=2026年6月6日、横浜のSAL SPORTS PARK瀬谷で久保写す(以下すべて)
得点ランキングトップを独走する平間翔太郎(BHC TOCHIGI)=2026年6月6日、横浜のSAL SPORTS PARK瀬谷で(久保写す、以下すべて)
  • URLをコピーしました!

ビーチハンドボールの競技力向上をめざして、元選手が立ち上げた「チャレンジリーグ」が2026年6月からスタートしました。男子リーグ戦にはBHC TOCHIGI(栃木)、TOKYO BAY REBELS(東京)、シースター浜松(静岡)、RED EAGLES(愛知)の4チームが参加し、月1回ペースで10月まで戦います。 

目次

元GKの柴田光陽が尽力

チャレンジリーグを立ち上げた柴田光陽は、オーストラリアでのプレー経験がある=2024年10
チャレンジリーグを立ち上げた柴田光陽は、オーストラリアでのプレー経験がある=2024年10

2026年6月7日、神奈川県横浜市のSAL SPORTS PARK瀬谷で、第1回ビーチハンドボール・チャレンジリーグ第1節が開催されました。ビーチハンドの普及のための講習会などはこれまでもありましたが、今回のチャレンジリーグは競技力向上に特化したものです。大会数が少ないビーチハンドの試合数を増やして、チームのレベルアップを図るために、新たに作られました。

リーグを立ち上げたのは、30歳の柴田光陽です。2024年の全日本ビーチハンドボール選手権ではシースター東海のGKで活躍し、日本一になっています。柴田は以前にも「競技の目標は20代で全部クリアしたから」と言い、30歳になってからは競技を引退し「日本のビーチハンドをもっと発展させたい」と宣言していました。その大いなる一歩が、今回のチャレンジリーグ設立です。

「普段からビーチの練習をしている4チームに声をかけました。不十分なところはあるかもしれないけど、まずはリーグを立ち上げてやってみる。1年間やってみて、何が足りないかを整理できたら、次のステップに進めると思うので」(下に記事が続きます)

協賛2社、将来に期待

ロゴのデザインからのぼりの発注まで、全部柴田がやった
ロゴのデザインからのぼりの発注まで、全部柴田が担った

柴田は勤務する会社の取引先から協賛金を得て、毎月の場所を確保し、審判にも報酬を支払い、簡易ゴールや大会ののぼりなども用意しました。「のぼりが届いたのは大会前日でした」と言うように、大変なことだらけだったようですが、柴田の熱意が実を結び、無事第1節の試合が行われました。

協賛してくれたのは、プラスチック商社のエムオフィス(本社・石川県)と川尻運送有限会社(本社・茨城県)の2社でした。柴田がビーチハンドボールのリーグを立ち上げる話をしたら「協賛するからがんばって」と励ましてくれたそうです。ちなみに川尻運送有限会社の社長は、元ハンドボール部だとか。ビーチハンドボールの将来に期待してくれた協賛企業各社に、柴田は「これから少しずつお返しをしていけたら」と言っていました。協賛企業はまだまだ募集中です。 

リーグ戦スタート、10月まで

ビーチハンドボール・チャレンジリーグの公式インスタグラムより

リーグは4チームによる総当たり戦で行われ、勝ち点制で順位が決まります。2セット連取での勝利は勝ち点3。3セット目(シュートアウト)で勝ったら勝ち点2。3セット目で負けたら勝ち点1。2セット連続で落としたら、勝ち点0です。第1節の順位表を見ると、全勝のチームはありません。1セット10分しかなくて、番狂わせが起きやすいビーチハンドならではと言えるでしょう。リーグに参加している4チームを紹介します(紹介順は第1節終了時点の上位チームから)。

RED EAGLES(愛知)元リーグH・大橋隆之が中心

守備の人・杉山寛美(RED EAGLES)が、第3セットのシュートアウトで公式戦初得点を挙げる
守備の人・杉山寛美(RED EAGLES)が、第3セットのシュートアウトで公式戦初得点を挙げる

大橋隆之(元豊田合成ブルーファルコン名古屋)が立ち上げたチームです。身体能力おばけの大橋が攻守でチームを支え、なおかつ若手を育てようとがんばっています。左利きの松井佑誓は、好調時のシュートがとても絵になります。ピヴォットの雄鳥剣士はスカイプレーで裏を取るのが得意。DFの柱にはフットワーク力のある杉山寛美がいて、GKの近藤和は、監督兼任の大橋が「ビーチ適性がある」と絶賛するように、大会初日から止めまくっていました。

若いメンバーは第3セットのシュートアウトでプレッシャーを感じていましたが、これも経験。DF専門の杉山はシュートアウトで2本決めて「公式戦初得点ですよ」と喜んでいました。いろんな選手が様々なシチュエーションを経験していけば、さらに強くなるでしょう。(下に記事が続きます)

BHC TOCHIGI(栃木)平間翔太郎が大爆発

GK片山椋(BHC TOCHIGI)、ナイスセーブの瞬間
GK片山椋(BHC TOCHIGI)、ナイスセーブの瞬間

GKを中心とした安定した守備力で、2025年の全日本ビーチでも全国4位になっています。GKの野中剛、片山椋は2人とも面が大きく、シューターにぶつけてもらうような捕り方が特徴です。サイズのある小田純矢のDFとともに、守備力で相手に圧をかけられます。

攻撃面では、2026年から新加入の平間翔太郎が大爆発。右サイドの中原直人が寄せてから、左サイドの平間で仕留めるパターンが何度も見られました。3試合47得点は、2位に16点差をつけてのダントツ1位です。「右側が寄せて、広げてもらったチャンスを決めるのが仕事ですから」と話す平間は、インドアの栃の葉クラブでもプレーしていて「ビーチの4対3を攻める考え方は、インドアにも還元できそう」と、相乗効果を楽しみにしていました。このまま得点王ランキングを独走するのか。第2節以降も注目のプレーヤーです。

TOKYO BAY REBELS(東京)新チーム

アースフレンズBMの岩井順平がTOKYO BAY REBELSでプレー。リーグHを経験したことで、DFの読みに磨きがかかった
アースフレンズBM東京・神奈川の岩井順平がTOKYO BAY REBELSでプレー。リーグHを経験したことで、DFの読みに磨きがかかった

新しいチーム名で活動するのは、今回のチャレンジリーグから。まとめ役の番場雄大が、チームの成り立ちを説明してくれました。

「これまで東京には熱砂がありましたが、日本のビーチハンド界を発展させるために、2025年にニトログリセリンというチームができました。さらに今回は新たなメンバーも加えて、熱砂でもニトログリセリンでもない、新たなTOKYO BAY REBELSとしてエントリーしました」

かつて浜松ブレイズを率いた左腕・常田佑太も、東京への転勤を機に、REBELSでプレーしています。

今回の試合には、アースフレンズBM東京・神奈川でプレーしている岩井順平も参加していました。「今は契約期間外だから、ビーチでプレーしても問題はありません。ビーチにも貢献しないとね」と話していた岩井は、熱砂が日本一になった2022年全日本ビーチの主力メンバーです。リーグHでの約半年のプレーを経て、DFでの声かけ、パスカットがさらに洗練されていました。「久しぶりのビーチだから、日差しが大変で」とぼやいていましたが、かつての仲間とのプレーを楽しんでいる様子でした。(下に記事が続きます)

シースター浜松:GK折戸隆に注目

GKの折戸隆(シースター浜松)は研究熱心。今年からビーチを始めて、すぐに順応した
GKの折戸隆(シースター浜松)は研究熱心。今年からビーチを始めて、すぐに順応した

2024年に日本一になったシースター東海は2025年限りで一旦活動を終え、2026年からはシースター浜松に名前を変えて、新たなメンバーで活動しています。鳥居孝史監督は「ビーチ経験者は2人ぐらいで、今年の3月からビーチを始めた子もいます。今回は勝ち負けより、やってきたことをどれだけ出せるかを見たい」と話していました。第1節は0勝3敗に終わりましたが、RED EAGLSを相手に第3セットに持ち込むなど、試合内容は悪くありません。経験者のピヴォット若杉一翔を使うスカイプレーもできていました。

特に目立ったのがGKの折戸隆でした。俊敏なセーブだけでなく、第3セットのシュートアウトでは、ゴールエリアの外に出て駆け引きする、ビーチ特有のプレーができていました。

「ビーチを始めたのは今年から。2026年3月の東海ビーチが初めての大会で、今回が3回目です。事前に海外の大会の動画を見て、シュートアウトの映像も5~6本ぐらい見てから臨みました。ビーチ特有の心理戦がおもしろいですね。4対3を守る際のゲームリーディングは、インドアのプレーにもつながりそうです」

折戸はビーチの魅力をこう語っていました。鳥居監督が「折戸は賢い子だから」と言うように、瞬発力がありながら論理的思考もできるので、経験を積んでいけばこれからが楽しみです。(下に記事が続きます)

全日本ビーチハンドボール選手権に挑む

レフェリーの桂太樹が中心となり、ビーチの審判のレベルアップもめざしていく
レフェリーの桂太樹が中心となり、ビーチの審判のレベルアップもめざしていく

今後の予定などはインスタグラムで随時発信予定とのこと。月一ペースで試合を行い、10月でリーグ戦を終えて、その流れで10月24、25日の全日本ビーチハンドボール選手権に挑む流れになっています。リーグ戦で強化したチームが、全国大会で好成績を残せるか。リーグの盛り上がりが、コロナ禍以降ストップしている、ビーチハンドの日本代表活動の復活につながれば最高です。ビーチハンドボール チャレンジリーグのこれからに注目を。

Pen&Sports ニュースレター(無料)に登録する

スポーツ特化型メディア“Pen&Sports”[ペンスポ]は毎週、無料ニュースレターを配信しています。原田亜紀夫編集長が勝ち負けを伝えるだけに終わらない、舞台裏のストーリーや本質に焦点を当てたコラムをお届けします。読めばニュースの見方が多面的になり、きっと気づきがあるはずです。登録・解除はいつでも可能です。

個人情報の扱いはプライバシーポリシーをご覧いただき、同意の上でお申し込み下さい。

  • URLをコピーしました!

\ 感想をお寄せください /

コメントする

目次