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【サッカー】ポルトガル、欧州ネーションズリーグ初のV2 | ロナウドが歴代最多得点

欧州ネーションズリーグで史上初となる2度目の優勝を果たしたポルトガル。トロフィーを掲げるクリスティアーノ・ロナウド(中央⑦)=2025年6月8日、写真:AP/アフロ
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サッカーの欧州ネーションズリーグ(UNL)は2025年6月8日(現地時間)、ドイツ・ミュンヘンのフースバル・アレーナ・ミュンヘンで決勝があり、ポルトガルとスペインが対戦、延長(2-2)でも決着がつかずにPK戦(5-3)の末にポルトガルが勝利し、同大会史上初となる2度目の優勝を飾った。

目次

スペインが2度リードもポルトガルが追いつきPK戦

欧州NL・リーグA決勝ラウンドは、激闘を勝ち抜いたポルトガルとスペインが決勝で激突した。このイベリア半島ダービーには65,852人の観衆が集まったが、あまりの盛り上がりからか観客1人が転落して死亡するという痛ましい事故も発生した。(下に記事が続きます)

試合経過(ダイジェスト)

立ち上がりからポルトガルは後方に選手を多く配置して、ボールを支配するスペインを受け止める。

21分に試合が動く。スペインはピッチ中央で縦に入ったパスをFWミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ)がフリックではたき、前を向いてスピードに乗った状態で受けたマルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ)がドリブルで中央突破してパス。そして右サイドのラミン・ヤマル(バルセロナ)がドリブルからクロスを上げるとミケル・オヤルサバルが競り、ポルトガル選手のクリアが小さくなったところをマルティン・スビメンディが押し込んだ。(0-1)。

失点を喫したポルトガルは攻撃に転じる。26分にFWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)がボールを受けると左サイドに散らし、ペドロ・ネトが中に戻してボールをうけたDFヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマン)がドリブルから左足で強烈に叩き込み同点(1-1)。

45分にスペインが再びリードを奪う。MFペドリ(バルセロナ)がドリブルで突破しスルーパスを出すと、中央から右に走るミケル・オヤルサバルが反転しながらファーストタッチでファーサイドに流し込む(2-1)。

ポルトガルは、再び前掛かりになる。61分に左サイドでヌーノ・メンデスがラミン・ヤマルとオスカル・ミンゲサをドリブルで一気に突破してクロス。スペインDFロビン・ル・ノルマンが弾いてゴール前で宙に浮いたボールをクリスティアーノ・ロナウドがマルク・ククレジャ(チェルシー)と競りながらも右足ボレーで得点(2-2)。

試合は延長戦でも決着がつかずに、PK戦に突入。ポルトガルは1人目のキッカーを務めたゴンサロ・ラモス(パリ・サンジェルマン)が中央に決めると5人全員が成功させたのに対して、スペインは4人目のアルバロ・モラタ(ガラタサライ)が止められた。

最優秀選手はヌーノ・メンデス

決勝ラウンドの最優秀選手には、ヌーノ・メンデスが選出された。メンデスが決めたポルトガルの1得点目は、目が覚めるようなスーパーゴールだった。そして豪快なドリブル突破で2点目のお膳立てをした。

同じサイドで対峙したラミン・ヤマルを軽快なターンでかわしてスタンドを沸かせるシーンも印象的だった。この試合のサイドの攻防で一番輝いたのは、17歳の神童ラミン・ヤマルではなく22歳のヌーノ・メンデスだった。(下に記事が続きます)

泣き虫キャプテンのロナウド

ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドは、この試合で1得点。同大会を通して2位となる8得点を決めきっちりと結果を残した。国際Aマッチ138得点と221試合出場は、ともに史上最多記録だ。ちなみに歴代得点ランキング2位のリオネル・メッシ(アルゼンチン)は112得点。

スペインにボールポゼッションを支配されながらも適時、ポルトガルが有効な攻撃を繰り出すことができたのは、前線のロナウドがセンターフォワードとして軸になったからだ。

消耗でピッチに倒れ込んだ40歳のキャプテンは88分に退くと、涙を浮かべながらその後の戦況をベンチから見つめた。そして、PK戦になると泣き崩れて力なくチームメイトにより掛かって顔をうずめた。ロナウドは勝利を決定づける5人目のPK成功を感極まって見ていなかった。ピッチ上でのプレーは超人的なのに、涙もろく感情がすぐに表に出てしまう。このギャップはなんとも人間味があり、強さと弱さを持ち合わせた唯一無二のリーダー像だ。

交代でピッチを退く際に一度は預けたキャプテンマークを左腕に巻き直して表彰式に臨んだロナウドは、優勝トロフィーにキスをすると空高く突き上げた。そして満面の笑顔でポルトガル代表のロベルト・マルティネス監督と抱擁を交わすと額にキスをした。(下に記事が続きます)

イベリア半島ダービーは、スペイン人指揮官対決

決勝戦で顔を合わせたポルトガルとスペインは国境を接する隣国同士だが、ロベルト・マルティネス監督とルイス・デ・ラ・フエンテ監督は共にスペイン出身だ。これは、偶然ではないだろう。

スペインは選手だけではなく、多くの指導者が好成績を収めており、結果として世界中から引き合いがある。

この試合に臨んだマルティネス監督は、対戦相手であるスペインを知り尽くしていたと言えるだろう。2018年ワールドカップロシア大会で日本代表が2-3で惜敗したベルギーの監督を務めた人物でもある。

スペインは日本の良き手本

スペインは敗れ欧州NL2度目の優勝はお預けとなったが、試合の主導権を握った。

先制点は守備を固めるチームの攻略法として、日本代表の参考になる攻撃だった。後方から前線まで高速なパス交換で見事に突破した。また、絶妙な連携で中央突破を見せたミケル・オヤルサバルとマルティン・スビメンディが同じクラブ(レアル・ソシエダ)に所属しているということも特筆すべきだ。代表チームは活動期間が限られており、クラブで培った連携を活用するのは有効だ。

スペインは、後方のGKから相手ペナルティエリアまで自由自在にパスをつないでいく。これができれば、日本代表の決定力不足はかなり改善することが期待できる。引いて守るチームを攻略するには、後方でのビルドアップが有効になる。ゴール前で破壊力を発揮する選手は日本ではなかなか出てこないが、ゴール前までパスをつないで至近距離まで迫ることができれば、緩いボールでも得点は決まる。

このような日本が必要とするエッセンスをスペイン代表はたくさん有していることをこの試合でも示した。

欧州ネーションズリーグ決勝戦のデータ(ポルトガル:スペイン)

  • [スコア]2-2
  • [PK戦]5-3
  • [ボールポゼッション]40%:60%
  • [攻撃回数]32回:63回
  • [シュート数]7本:16本

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