バレーボール男子のイタリアリーグ1部・セリエAは2025年2月2日(日本時間2月3日未明)、レギュラーラウンド後半7戦目となる第18節が各地であり、日本代表の石川祐希(29)が所属するリーグ首位のペルージャは、ホームでリーグ最下位12位のターラントにセットカウント3-0(25-13,25-16,25-22)で快勝し、16勝目(2敗)を挙げた。ペルージャは残り4試合となったレギュラーラウンドで4位以内を確定させた。
ここ数試合、故障者が続出して苦戦が続いていたペルージャはリーグ戦で3試合ぶり、公式戦では4試合ぶりに勝利を挙げ、公式戦の連敗を3で止めた。先発出場した石川はチームトップの14得点(サービスエース1、ブロックポイント1)を挙げ、アタック決定率は80%。第3セットにはイタリア・セリエAでのキャリア通算3,000得点をマークした。MVPはサービスエース5本、10得点のOHカミル・セメニウクが獲得した。なお、1月12日のトレンティーノ戦で右大腿二頭筋(右太もも)を痛めたOHプロトニツキが第3セット終盤から石川に代わって途中出場し、公式戦4試合ぶりに実戦に復帰した。
ペルージャは来週2月9日にアウェイで日本発ブランド「YUASA BATTERY」をチーム名に冠したユアサバッテリー・グロタッツォリーナ戦を控える。日本代表・大塚達宣擁するミラノをフルセットの末に下して勢いづく新規参入チームの挑戦を受ける。
ペルージャ、リーグ戦4位以内確定
ペルージャがようやく連敗のトンネルを抜けた。カラフルなテープが投げ込まれたホームのパラバルトンのアリーナ。肩を組んで勝利の記念写真におさまるのは2025年があけて初めてだ。
年明けからトレンティーノ、チヴィタノーヴァに連敗し、タイトルを狙った1月25日のコッパ・イタリア準決勝ではヴェローナに足元をすくわれた。先週のCEV欧州チャンピオンズリーグでもホームでハルクバンク(トルコ)に競り負けていただけに、ペルージャにとっては少し遅めの2025年ホーム初勝利となった。
記念写真の中心に控えめな笑顔でおさまった石川は試合でもチームの中心として奮起した。
第1セットからパイプやレフトからの攻撃で得点を重ねていく。第2セットには20-13の場面で199センチの相手OHブロディ・ホーファー(カナダ代表)のスパイクをブロックで仕留めて「どうだ!」と言わんばかりの気迫の表情を見せた。第3セットの5-8の場面ではレフトから叩き込んで、イタリア10年目でスペルレガ(セリエA)通算3,000得点のマイルストーンにも到達した。(下に記事が続きます)
プロトニツキが実戦復帰
「勝ち続けることは難しい」「やはり勝つことが大事」。チーム同様、石川自身もここ数試合、こんなコメントを繰り返し、もがいてきたが、この日はアタックによる失点ゼロ、決定率80%。後衛にいても常に助走に入る献身的なプレーで、アタックの一連の動きにもキレが戻ってきた。MVPはサービスエース5本のセメニウクに譲ったが、石川は14得点とこの試合のトップスコアラーで復調を印象付けた。
試合終盤には、1月12日に右太ももを負傷して長期離脱かと心配されていた大黒柱のOHプロトニツキも実戦復帰。チームに光が差してきた。いまのペルージャにとっては、Victory is the best medicine. 勝利こそ最良の薬だ。
セリエA順位表[2025.2.2現在]
順位 | チーム | 勝点 | 試合数 | 勝 | 負 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ペルージャ | 45 | 18 | 16 | 2 |
2 | トレンティーノ | 43 | 17 | 15 | 2 |
3 | チヴィタノーヴァ | 39 | 17 | 12 | 5 |
4 | ピアチェンツァ | 35 | 18 | 12 | 6 |
5 | ヴェローナ | 30 | 18 | 10 | 8 |
6 | ミラノ | 30 | 18 | 10 | 8 |
7 | チステルナ | 19 | 17 | 7 | 10 |
8 | モデナ | 19 | 18 | 6 | 12 |
9 | グロッタツォリーナ | 17 | 18 | 5 | 13 |
10 | パドヴァ | 15 | 17 | 4 | 13 |
11 | モンツァ | 13 | 18 | 5 | 13 |
12 | ターラント | 13 | 18 | 4 | 14 |
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