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【バレーボール】ペルージャ開幕9連勝、3-1でミラノを逆転 | 石川、大塚の日本人対決は持ち越し

試合後の撮影に応じる大塚達宣(右)と石川祐希=2024年11月24日、撮影:中山久美子
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バレーボール男子のイタリアリーグ1部セリエAは2024年11月24日(日本時間11月25日)、レギュラーラウンド第9節が各地で行われ、日本の石川祐希(28)が所属するペルージャは敵地で、大塚達宣(24)が所属するミラノにセットカウント3-1(19-25,25-20,30-28,25-15)で逆転勝ちし、開幕からの連勝を9に伸ばした。ペルージャは勝ち点3を積み上げ、単独首位をキープ。ミラノは5敗目(5勝)で6位。ペルージャの石川と、ミラノの大塚はこの日いずれもベンチスタートで、大塚は第2セット終盤に、石川は第3セット中盤に途中出場したが、ともにプレー時間は限定的で無得点。両者が同時にコートに立つことはなく、日本選手の直接対決は持ち越された。両チーム最多の21得点を挙げたペルージャのOHオレイ・プロトニツキ(ウクライナ)がレギュラーシーズン3度目のMVPを獲得した。ミラノの選手たちはこの日、女性に対する暴力をなくす国際デー(11月25日)にちなみ、ほおに全員がフェイスペイントをして試合に臨んだ。(記事下に順位表)

目次

「サムライ・ダービー」かなわず

約8,000人の観客がアリーナを埋めた=提供:セリエA

イタリアの老舗スポーツ紙、ガゼッタ・デロ・スポルトが「サムライ・ダービー」と見出しをつけて期待を煽った石川、大塚の日本人対決は空振りに終わった。ともにスタートからコート外で戦況を見守るなか、先にコートに立ったのは大塚だった。第2セット18-21の場面で送り出されたが、ほとんどプレーに絡むことなくそのセット限りで退いた。一方の石川は第3セットの15-17の場面でOHカミル・セメニウク(ポーランド)に代わってコートに立ったが、それも一瞬。ワンポイント起用でベンチに下がった。

ミラノ中央駅から鉄道で30分のアッサーゴにあるイタリア最大規模のアリーナUnipol Forumには、アッサーゴの人口とほぼ同等の約8,000人が詰めかけた。石川が昨シーズンまで在籍した古巣であり、現在は大塚が在籍するミラノのマーケティング戦略で、日本人ファンを観戦に呼び込む「POWER JAPAN TOUR」がこの日に向けて組まれた。会場では石川と大塚をデフォルメしたイラストのTシャツも販売された。なのに、その日本人対決は結局かなわず。日本選手がネット越しに対決する姿を期待したファンにとっては「拍子抜け」の一戦だっただろう。ただ、クラブの「興行」と、チームの「勝負」は一線を画す別物だと、はっきりと示された試合でもあった。ファンにおもねることなく、試合展開に即してベストメンバーを送り込んだ両チームの真剣勝負は見ごたえがあった。(下に記事が続きます)

石川「これがチームのやり方」

試合後、インタビューにこたえる大塚達宣(右)と石川祐希。大塚らミラノの選手たちは「女性に対する暴力撤廃」運動で頬にフェイスペイントをしてこの試合に臨んだ=2024年11月24日、撮影:中山久美子

試合後に大塚とそろってインタビューに応じた石川は、プレー時間が短かったことについて「タフな試合になると思っていたし、第1セットを失ったのは痛かったけれど、まずはチームが勝てて、勝ち点3を取れてよかった。彼(大塚)と一緒にコートでプレーしたかったけれど、これがチームのやり方。でも、とにかく彼に再会できてうれしかった」とイタリア語で語った。その隣で、攻撃に参加しなかった理由を問われた大塚は英語で「1、2か月前にけがをしたのですが、今はコンディションがいい。でも今日はバックロー(後衛)だったので」と控えめに話した。

ミラノの3度のセットポイント、ペルージャが跳ね返す

開幕9連勝、首位を守ったペルージャ=提供・セリエA
開幕9連勝、首位を守ったペルージャ=提供・セリエA

試合の山場は1セットずつを取り合って迎えた第3セットだった。

ペルージャはプロトニツキのこの日3本目、ド派手なサービスエースで最初のポイントをもぎ取って勢いづく。ところが、中盤からはOPレグルス(ベルギー)、OHカジースキ(ブルガリア)の強打などでミラノにリードされた。

ペルージャは24-24のデュースから3度のセットポイントをミラノに奪われたが、それに耐えて、なおかつそこから跳ね返したのがこの試合のポイントだ。ミラノはセットポイントから2度、サーブをネットにかけて自滅。一方、ペルージャはここぞという場面でサービスエースを重ねて抜け出した。

ペルージャが流れを引き寄せたのは27-27の場面。OPヘスス・エレーラ(キューバ)がカジースキをターゲットに強烈なサービスエースを決める。29-28とセットポイントを奪い返した場面では、OHセメニウクにもサービスエースが出て振り切った。サービスエースによる得点はミラノの3本に対してペルージャは15本。この差が勝負を分けた。

ペルージャは次戦、12月1日(日本時間同2日)にセリエAリーグ戦でモンツァと敵地で対戦。参戦中の欧州チャンピオンズリーグも12月4日(同5日)にハルクバンク(トルコ)が待ち受けるアウェイでの戦いが続く。

セリエA順位表[2024.11.24現在]

順位チーム勝点試合数
1ペルージャ25990
2トレンティーノ24981
3ピアチェンツァ17963
4チビタノーヴァ17954
5ヴェローナ15954
6ミラノ151055
7モデナ12945
8チステルナ121046
9パドヴァ10936
10ターラント9936
11モンツァ7936
12グロッタツォリーナ2909

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