中国・杭州で開かれている第19回アジア大会で、ハンドボール女子日本代表(おりひめジャパン)が初の金メダル獲得。8月のパリ五輪予選では1点差で敗れた韓国を相手に、今回の決勝では10点差をつけて勝利しました。韓国戦の勝利は2012年のジャパンカップ以来です。
アジア大会優勝は、男女通じて初めて
アジア大会で、おりひめジャパンが決勝で韓国に勝ちました。アジア大会での優勝は、日本のハンドボール界では男女通じて初の快挙です。スタッツはこちらから(日本ハンドボール協会)。
アジア大会の公式ページは、得点経過がより詳細です。
8月のパリ五輪予選からメンバー変更
今大会の女子日本代表は、8月のパリ五輪アジア予選と少しメンバーが異なります。GK亀谷さくら(ブザンソン/フランス)や右のエース・佐々木春乃(ドルトムント/ドイツ)といった海外組がいません。また守りの要だった永田美香(北國銀行)も参加していません。
また左のエース・中山佳穂(北國銀行)に代わって、決勝では大阪体育大の3年生・石川空がライトバックに入りました。メンバーだけを見るとやや未知数なところもありましたが、23歳・岡田彩愛(香川銀行)など若い力の活躍もあって、ライバルの韓国に圧勝しました。
止めまくったGK馬場、阻止率55%
GK馬場敦子(北國銀行)は阻止率17/31(55%)の大当たり。昨年のアジア選手権など、韓国戦に強いイメージはありましたが、ここまで止めまくるとは!馬場が止めて、素早いパス出しで速攻につなげるのが理想の展開。吉留有紀(北國銀行)、佐原奈生子(北國銀行)、笠井千香子(ソニー)が得意の速攻で点を取っています。また9mより外のロングシュートの阻止率4/6(67%)からも、馬場の好調ぶりとDF陣の頑張りが見て取れます。
一方、韓国を見てみると、大型左腕のリュウ・ウニ、絶対的司令塔のイ・ミギョンの2枚看板はいます。韓国も決してメンバーを落とした訳ではないのですが、五輪予選とはモチベーションの違いもあったのでしょう。
「守って勝つ」11月末、世界選手権へ弾み
強力な2人のシュートを止めて、素早い攻守の切り替えからシンプルな得点を量産する、日本にとっては最高の形だったのがスコアシートからも読み取れます。楠本繁生監督の目指す理想の試合展開です。
8月のパリ五輪予選で課題だった「若い力のプラスアルファ」が見られ、チームが目指す「守って勝つ」形を作れたのは、日本の女子にとって大きな財産です。次は11月末からの世界選手権。ここで優勝すれば、自力でのパリ五輪行きが決まります。優勝は難しいにしても、前回の11位を上回る過去最高成績を残して、2024年のパリ五輪世界最終予選につなげていきましょう。
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