バレーボール男子のイタリアリーグ1部・セリエAは2025年1月5日(日本時間1月6日未明)、レギュラーラウンド後半4戦目となる第15節が各地であり、日本代表の石川祐希(29)が所属する首位のペルージャは、敵地で7位チステルナに3-0(25-11,25-20,25-23)のストレートで圧勝し、リーグ戦の連勝を15に伸ばした。ペルージャのストレート勝利は今季6試合目。チステルナは9敗目(5勝)を喫して8位に後退。
ペルージャのOH石川はセメニウクの対角でリーグ戦で2試合連続、公式戦では12月30日のコッパイタリア準々決勝・モデナ戦に続き3試合連続でスターティングメンバーとして起用され、フル出場。両チームトップの19得点(アタック17、サービスエース2)を挙げる大車輪の活躍で、リーグ戦で今季4度目のMVPに選ばれた。アタック決定率は驚異の89%だった。チステルナの垂水優芽は第1セット途中に守備固めで出場し無得点。(記事下に順位表)
センセーショナルな「イシカワ・ショー」
石川が新年初戦から大暴れした。
第1セット、2本のサービスエースを含む6得点であっさりそのセットの先取を呼び込んだ。第2セットも持ち味のパイプ攻撃で得点を重ねていく。さらに2枚ブロックの上をループさせる技ありのフェイントも鮮やかに決めた。第2セットを終えた時点で13本放ったアタックはノーミス。決定率は100%。まさに「打てば決まる」。無双状態だ。
第3セット、8-7の場面で自らの左手1本のディグを起点に放ったバックアタックがブロックされたのと、10-11でレフトからのクロススパイクがわずかにアウトになったのが惜しまれる。だが、石川の攻撃のミスは試合を通じてこの2本だけだ。
アタック19本のうち17本を決めた。決定率は驚異の89%に跳ね上がった。地元紙 Umbria24 はネット速報で伝えた。「ハイレベルのスーペル・レガの選手権でこの数字(89%)を見ることは難しい」「センセーショナルなイシカワ・ショーだった」
1週間前、12月30日のコッパイタリア準々決勝・モデナ戦。石川は先発出場したもののサーブレシーブで乱され、途中交代の屈辱を味わったばかり。この日はチステルナのミスによって得た得点が23点と、かなり助けられた部分はあったにせよ、レセプションの課題をかき消すほどの圧倒的な攻撃力で存在感を示した。
「できるだけ長く試合に出ること。そして自分のプレーをしっかり全うしてチームの勝利に貢献すること」。ペルージャ移籍後の目標をそう語る石川にとって、今季一番の会心のゲーム。7試合ぶりのMVPはファンにとってもうれしい「初笑い」となった。
石川は試合後、自身とマネージャーの共同オフィシャルアカウント(X)で以下のコメントを寄せた。
「チステルナとの試合は3-0で勝つことができました。新年最初の試合にしっかりと3-0で勝利できたことによって、良いスタートがきれたと思います。自身のプレーにおいては、スパイクサーブは非常に良かったのですが、レセプションで少し乱れてしまった部分があるので、そこは課題として引き続き改善していきたいと思います。また、1月は非常に大事な試合ばかりなので、今日の良いスタートの勢いで2025年もどんどん勝ち進めるように、そしてパフォーマンスをもっと向上できるように戦っていきたいと思います」
セリエA順位表[2025.1.5現在]
順位 | チーム | 勝点 | 試合数 | 勝 | 負 |
---|---|---|---|---|---|
1 | ペルージャ | 41 | 15 | 15 | 0 |
2 | トレンティーノ | 33 | 13 | 11 | 2 |
3 | ピアチェンツァ | 32 | 15 | 11 | 4 |
4 | チヴィタノーヴァ | 30 | 14 | 9 | 5 |
5 | ヴェローナ | 27 | 15 | 9 | 6 |
6 | ミラノ | 21 | 14 | 7 | 7 |
7 | モデナ | 15 | 14 | 5 | 9 |
8 | チステルナ | 15 | 14 | 5 | 9 |
9 | パドヴァ | 13 | 14 | 4 | 10 |
10 | グロッタツォリーナ | 12 | 15 | 3 | 12 |
11 | ターラント | 10 | 15 | 3 | 12 |
12 | モンツァ | 9 | 14 | 4 | 10 |
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