【愛知・名古屋アジア大会】タフな交渉力、ペンの力で成功に

当初の予定になかった新競技「テックボール」が正式競技に加わることになったアジア大会=愛知・名古屋アジア競技大会ホームページより
当初の予定になかった新競技「テックボール」が正式競技に加わることになったアジア大会=愛知・名古屋アジア競技大会ホームページより
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2026年9月に開幕する愛知・名古屋アジア競技大会の組織委員会が、主催者であるアジアオリンピック評議会(OCA)に振り回され、対応に苦慮している。ここにきて、数々の無理難題を押し付けられているのだ。

もともと陸上、水泳など41競技を実施する計画で準備を進めてきたが、去年の11月になって突然、OCAが「新たに2競技を追加できないか」とごり押しされたがその一例だ。その2競技とは卓球とサッカーを組み合わせた「テックボール」とテニスとスカッシュの要素をあわせ持つラケットスポーツの「パデル」という新競技だ。

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パリ五輪より9競技多い43競技

大会組織委員会の会長を務める大村秀章・愛知県知事は「マンパワーも予算も正直、いっぱいいっぱい。この時期にさらに加えてと言われても対応できない」と当初は難色を示した。大会予算は当初計画の約3倍の3700億円に増えている。しかし、結局OCAに言われるがまま、この2競技を実施することが決まった。組織委員会の支援は最小限として、その費用は国際競技団体が負担するという条件をつけたのはせめてもの救いだった。競技会場など詳細は未発表。競技数は43に増えた。2024年パリ五輪の実施競技は32だから、いかに愛知・名古屋アジア大会の競技数が多いかが分かる。

日本は舐められていないか

愛知・名古屋がアジア大会を招致することが決まったのは今から10年前、2016年のOCA総会だった。他に立候補はなく、愛知・名古屋が無投票で決まった。

「追加競技のごり押し」は、良く言えば、日本なら「何とかしてくれる」というOCAの期待の表れともとれるのだが、一方で交渉相手として「舐められている」とも言える。丁々発止の実務交渉で「No」と言えない日本人が見透かされているのだ。汚職や談合に揺れた2021年の東京五輪・パラリンピック以降、スポーツ界での日本の地位は失墜し、OCAとのパワーバランスにも狂いが生じている。(下に記事が続きます)

ペンの力、毅然とした姿勢で成功に貢献

その愛知・名古屋アジア大会組織委員会で3月16日から働くことになった。急遽、名古屋市への引っ越しも済ませた。大会期間中はある競技会場のVGM(べニュー・ジェネラルマネジャー)を務める予定だ。友好的で祝祭感に包まれるアジア大会を目指して、ペンの力を駆使しながら、アジア大会の成功に貢献していく。交渉や議論ではスポーツ同様、フェアプレー精神に立ち、毅然とした姿勢でタフネゴシエーションもいとわない覚悟だ。

アジア大会とは アジア・オリンピック評議会(OCA)が主催し、4年に一度開かれる総合スポーツ競技大会。アジア45の国と地域が参加する。第1回は第二次世界大戦後の1951年、インドのニューデリーで開催。「戦争によって引き裂かれたアジア諸国の絆をスポーツを通じて取り戻そう」という願いを込めて始まった。日本では1958年に東京、1994年に広島で開催され、第20回にあたる2026年愛知・名古屋大会が日本で3回目に行われるアジア大会となる。

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