バレーボール女子日本代表の石川真佑(25)が所属するイタリア1部リーグのノヴァーラが欧州8強を前に散った。ヨーロッパ各国リーグの上位チームが争う欧州チャンピオンズリーグ(WCL)は2026年2月25日、準々決勝進出をかけたプレーオフ・ラウンド16の第2戦が行われた。注目のイタリア勢対決は、第1戦を3-1で先勝したノヴァーラ(グループB2位)がスカンディッチ(グループA2位)にアウェイで1-3(26-24, 17-25, 15-25, 21-25)で敗れた。2戦通算のセットカウントが並んだ場合に行われるゴールデンセットも7-15の大差で落とし、敗退が決まった。欧州WCLの敗退と3月1日から始まる国内リーグのプレーオフについて、試合後のコートで石川から話を聞いた。
ワイルドカード、2年ぶり出場

レギュラーシーズンを4位で終えたノヴァーラはもともとチャンピオンズリーグに出られないはずだったが、ワイルドカードによって選ばれて出場権を得た。2023-24シーズンには2つ下のカテゴリーであるCEVチャレンジカップを、2024-25シーズンでは1つ下のカテゴリーであるCEVカップを制しているものの、チャンピオンズリーグへは2年ぶりの出場だった。
スカンディッチのホーム、パラ・ビッグマット(Pala BigMat)に乗り込んだ第2戦。ノヴァーラは2セットを取った時点で準々決勝進出が決まるはずだった。しかし、第1セットをデュースにもつれ込みながら先取したものの、その後はミスを重ねて勢いにのれず、続く3セットを連取された。ゴールデンセットも大差で敗れてしまった。
被ブロック17本、決めきれないサイドアタッカー

試合後、失意の選手たちはロッカールームに戻り、監督以外のインタビューは取りやめとなった。あらかじめ予定していた筆者のインタビューは特別に許可を得て、ロッカーから出てきた石川に話を聞くことができた。
「第1試合はホームということもあり自分たちのバレーができていましたが、今日はアウェイということもあり、前回のスカンディッチと同様に自分たちのやりたいことができなかったと思います。前回よかったブロックディフェンスも機能しなかった。個人としても、踏ん張れたところもあったんですが、決めきれなかった時が多く、相手の高いブロックに対して試合中に修正できませんでした」と試合を振り返った。
石川が指摘した通りレフトの決定率は低く、アルスマイヤーは44%だったものの、石川は29%、ヘルボッツは8%にとどまった。レフトが決めきれないとライト頼みになる苦しい展開になり、17本のブロックを決められてしまった。そのうちゴールデンセットだけで6本と、最後は成す術がなかったと言っても過言ではない。
苦しみながらの取った1セット目の後、もう1セット取れば準々決勝進出を決められるーーー。しかし2セット目以降、ノヴァーラにその勢いはなく、プレッシャーを感じているように見えた。逆に後がないスカンディッチはノヴァーラのミスと観衆の支えにも助けられ、一度奪った流れを手放すことなく圧倒的な勝利を収めた。(下に記事が続きます)
コッパ後はスタメン定着、2度のMVP

ここ1か月の石川個人の様子を振り返ってみよう。コートに立つことも少なく、不本意な成績だったコッパ・イタリアまでが嘘のように、コッパの後はレギュラーシーズンとチャンピオンズリーグの8試合でスタメンに定着。1試合を除いて2桁得点をコンスタントに叩き出し、MVPを2度も受賞している。その変化をどのように手繰り寄せたのだろうか。
「起用方法について、監督から説明はなかったです。でも、コッパの前からうまくいかない時期が続いていて、その中でも常に自分の中では準備をしてこうとやっていました。スタメンには戻りましたけど、良くなかったらすぐに代えられるという危機感を持ち、安定したパフォーマンスをスタートから意識していました」。そんな石川の姿勢が、しっかりと実を結んだのだ。
スカンディッチ戦での敗戦後、ベルナルディ監督は「プレーオフに向けて切り替えていく」とチームを鼓舞した。3月1日から始まるプレーオフ第1戦は、レギュラーシーズン5位のキエーリとの対戦。レギュラーシーズンでは1勝1敗、勝ち点は同点で勝敗差で上回ったノヴァーラが4位となったが、実力はまさに互角の相手だ。
「キエーリは全力で勝ちに来ると思うので、まずは気持ちで負けないこと。テンポの速いチームなので、彼女たちのリズムに持っていかれないように。私たちはミスをして自滅するのが負けパターンなので、そこをしっかり耐えていかなくてはなりません。ホーム・アウェイがありますが、今日の試合のようにならないように、アウェイでも集中して2試合で勝ち切りたいと思います」と力強く結んだ。
イタリアに来て3シーズン目、2シーズン連続のプレーオフ。ノヴァーラとの2年契約は2026年6月に満了する。来季は見られないかもしれないイタリアでの石川の雄姿を、最後までしっかりと見届けたい。

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