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【サッカー】トッテナム高井がプレシーズン全試合負傷欠場、でもケガの功名?

トッテナムに加入した高井幸大=トッテナム・ホットスパーFC公式ホームページより
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日本代表DF高井幸大(20)は、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーFCに加入し、鳴り物入りで渡英したがチームに合流した途端に負傷した。日本人としてJリーグ史上最高額の移籍金を打ち立てた期待の若手だが、プレシーズンを棒に振り戦力になることを実戦で証明できない、なんとももどかしい状況に置かれている。出遅れた感がある高井だが、現状が実はプラスにもなりうる。その理由について説明する。

目次

高井不在のスパーズ、バイエルン・ミュンヘンに大敗

トッテナム・ホットスパーは、8月7日にドイツのフースバル・アレーナ・ミュンヘンでバイエルン・ミュンヘンと対戦し0-4で敗れ、2025-2026プレシーズンマッチの初黒星を喫した。プレシーズンマッチ6試合を2勝3分1敗で終えて、8月13日にイタリアのスタディオ・フリウーリで今季最初の公式試合となるUEFAスーパーカップ、パリ・サンジェルマン(PSG)戦に臨むことになった。

ここまでの試合で高井の出場はなく、足底腱膜を負傷し数週間は欠場する見通しだとトーマス・フランク監督は記者会見で説明した。

高井は新加入選手で海外初挑戦。トーマス・フランク監督も今季、トッテナムの指揮官に就任したばかりだ。このプレシーズンは、公式戦を前にして監督にアピールする重要な時期だったが、無念にも高井は治療とリハビリに専念し、出場することはできなかった。

はやる気持ちがあるのは当然だが、必要以上に焦る必要はない。実は、このプレシーズンの負傷欠場は長い目で見たら高井にとってプラスに働く可能性があるのだ。(下に記事が続きます)

アジア遠征回避はプラス

トッテナムは7月31日に香港で北ロンドンダービーのライバルであるアーセナルと対戦し、その直後に韓国に移動して中2日で8月3日にニューカッスル・ユナイテッドと試合を行った。そして中3日で8月7日にはドイツでバイエルン・ミュンヘン戦となりヘトヘトだ。

理想としてはコンディションを高めたいプレシーズンだが、商業ツアーが組まれており実際のスケジュールは移動に次ぐ移動だ。

しかも、Jリーグの川崎フロンターレでプレーしていた高井にとっては、もし先述のアジア遠征に参加することになったら、せっかくイギリス時間に体内時計を合わせようとしているときに、アジアに逆戻りしてコンディションがメチャクチャになるのは目に見えていた。

英国の環境に適応し体調を整える上では、むしろ軽い怪我をしたことは長期的に考えると良かったと思える時が来る可能性がある。

トレーナーや医療チームの立場からすれば、仮病をさせてでも高井はアジア遠征に帯同させたくないと思っても不思議ではない。そのくらい時差と長距離移動は、選手の身体を蝕むのだ。無論、高井の負傷が仮病だったと言っているわけではないが、そうしたいと思うくらいのポジティブな要素もあるということだ。(下に記事が続きます)

冷静にチームを俯瞰できた期間

気軽に出場機会を与えやすいプレシーズンマッチを欠場した高井だが、一度サイドラインの外から冷静に新シーズンのチームを俯瞰することができる時間を得たと前向きに考えたい。チームメイトの特徴などの理解を深めて、自分が出場したらどうするかというイメージトレーニングができた。

バイエルン・ミュンヘン戦ではセンターバックのクリスチャン・ロメロとミッキー・ファン・デ・フェンが先発フル出場した。

アルゼンチン代表クリスチャン・ロメロは南米仕込みの激しさと足元のうまさがあり試合巧者だ。オランダ代表ミッキー・ファン・デ・フェンは、左利きでサイズが大きく身体能力が高い。プレースタイルに違いもあるが、やや高井とキャラが近い。高井がコンビを組むのであれば、どちらかというとクリスチャン・ロメロとのほうが相性はよいだろう。

トーマス・フランク監督は、他にも様々なセンターバックの組み合わせを試した。8月3日のニューカッスル・ユナイテッド戦では、クリスチャン・ロメロとオーストリア代表ケヴィン・ダンソが先発し、クリスチャン・ロメロに代わってミッキー・ファン・デ・フェンが途中出場した。

7月31日のアーセナル戦では、先発出場したクリスチャン・ロメロとミッキー・ファン・デ・フェンに代わって、ケヴィン・ダンソとウェールズ代表ベン・デイヴィスが途中出場した。

7月26日のルートン・タウン戦では、ミッキー・ファン・デ・フェンとケヴィン・ダンソが先発出場。同日に行われたウィコム・ワンダラーズ戦では、クリスチャン・ロメロとクロアチア代表ルカ・ヴシュコヴィッチが先発出場。

7月19日のレディング戦では、クリスチャン・ロメロとケヴィン・ダンソが先発出場した。(下に記事が続きます)

鉄壁のロメロとファン・デ・フェンに割って入れるか

プレシーズンで重要な試合と位置づけられるバイエルン・ミュンヘン戦とアーセナル戦で先発したクリスチャン・ロメロとミッキー・ファン・デ・フェンの2人が、現状としては、トッテナムのセンターバックの序列が最上位のペアと考えていいだろう。

もう一人の主力センターバック候補となるルーマニア代表ラドゥ・ドラグシンは、昨シーズンに負傷しリハビリ中だ。その間隙を突いて、ケヴィン・ダンソがバックアップCBの最上位につけている模様だ。

この夏の間の評価で戦力として見込まれなければ期限付きを含む移籍リストに載ることになり、センターバックも例外ではない。

高井は軽傷を負い出遅れたが、この負傷が理由で移籍させられることはまずない。期限付き移籍させられるにしても、もっと広い視野で考えてのことだろう。

20歳と年齢的にアカデミーの選手とあまりかわらない高井が焦る必要はなく、場所がどこであれじっくりと成長して結果を残せばよいのだ。選手としてのポテンシャルを改めて証明する必要はない。それだけ高い能力がある。

あとは、どれだけトッテナムのチーム、そしてプレミアリーグに適応できるかにかかっている。

トッテナム・ホットスパーFCの2025-2026プレシーズンマッチ:

  • FCバイエルン・ミュンヘン:0-4(●)8月7日、ドイツ・フースバル・アレーナ・ミュンヘン
  • ニューカッスル・ユナイテッドFC:1-1(△)8月3日、韓国・ソウルワールドカップ競技場
  • アーセナルFC:1-0(○)7月31日、香港・啓徳体育園
  • ルートン・タウンFC:0-0(△)7月26日、ケニルワース・ロード
  • ウィコム・ワンダラーズFC:2-2(△)7月26日、ホットスパー・ウェイ
  • レディングFC:2-0(○)7月19日、マデイスキー・スタジアム

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