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【パリ五輪ホッケー】日本、ドイツに0-2善戦。ディフェンスに自信 | きょう7/29中国戦

Germany's Nike Lorenz, left, is challenged by Japan's Shihori Oikawa during the women's Group A field hockey match between Germany and Japan at the Yves-du-Manoir Stadium during the 2024 Summer Olympics, Sunday, July 28, 2024, in Colombes, France. (AP Photo/Aijaz Rahi) クレジット表記 写真:AP/アフロ 日付 2024年7月28日 人物 及川栞 撮影国 フランス
パリ五輪ホッケー女子A組の日本‐ドイツ戦でドイツの攻撃を阻む及川栞(右)=2024年7月28日、パリ郊外イブ=デュ=マノワール競技場で(写真:AP/アフロ)
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さくらジャパンの初戦は敗れはしたが、強豪ドイツ相手に善戦したと言っていい。パリ五輪のホッケー女子は2024年7月28日、1次リーグの6試合があり、世界ランキング10位の日本は初戦で世界ランキング3位のドイツに0-2で惜敗した。

目次

粘って大量失点防ぐ

ジュード・メネゼスHC(中央)の指示を聞くホッケー女子日本代表のメンバー
試合前、ジュード・メネゼスHC(中央)の指示を聞くホッケー女子日本代表のメンバー=原田写す

第1クオーター(Q)、自陣ゴール前の混戦からドイツのストライカー、シャルロッテ・シュタペンホルストにゴール上部に浮かせて決められ失点。それでも、第2Q、第3QはGK中村 瑛香(コカ・コーラ)の再三の好セーブなどで必至に耐えた。

日本のMF田中 彩樹(グラクソ・スミスクライン)が、反則のグリーンカードを受けて2分間の退場となった第4Q、ドイツのニカ・ローレンツに追加点を許したが、日本は全員で守り抜いた印象が強い。試合を通じて、得点が生まれやすいペナルティーコーナー(PC)をドイツは8度獲得したが、日本はゼロ。それでも粘り強いディフェンスで大量失点での敗戦は免れ、目標の8強進出へ望みをつないだ。

12チームが2組に分かれて争う1次リーグは残り4試合。各組上位4チームが準々決勝へ進む。目標としているベスト8進出のためには、アジアのライバルである7月29日10時半(日本時間17時半)の中国戦(世界ランキング8位)と8月1日の開催国・フランス戦(世界ランキング20位)に全力で勝ちにいきたい。

響く「ドイチュランド」コール、完全アウェー

フランスと国境を接するドイツ。試合は隣国から訪れたドイツファンが「Deutschland(ドイチュランド)」コールを大合唱する完全アウェーの雰囲気だった。それでも日本チーム最年長35歳のDF及川栞は試合後、「観客の前でプレーし、あのエネルギーを感じるのは本当に素晴らしかった」とコメントした。

「ファンの姿を見て、声を聞くのはすばらしいことです。家族もここに来てくれて、自分のパフォーマンスにエネルギーをもらいました。両親がスタンドから観戦していて、本当にうれしかった」(下に記事が続きます)

及川「すでに中国戦に集中している」

「ドイツとの試合は厳しいものだったが、私たちはよくプレーした」と及川は前向きだった。「ディフェンスが非常によかったので、パフォーマンスには満足している。ドイツは良いチームだが、私たちのディフェンスも強かった。多くのチャンスを作ったけれど、必要なゴールを決めることができなかっただけ」

「日本はすでに次の試合(7月29日月曜日の中国戦)に集中している。規律を持って組織を守り、私たちのホッケースタイルを続けていくつもりです」

新型コロナウイルス感染症の流行により1年延期となった2021年の東京五輪は無観客でプレーした。その東京五輪でさくらジャパンは1勝もできずに散った。大会組織委員会職員として、ホッケー会場のVGM(べニュー・ゼネラルマネジャー)を務めた筆者自身も、ホッケーの面白さを生で観戦してもらう絶好の機会を失い、忸怩(じくじ)たる思いを募らせた一人だ。パリ五輪での日本女子初戦を今回は取材する立場に転じて、3年越しに胸のつかえがとれた気がした。

6大会連続はホッケー女子とバレー女子だけ

パリ郊外イブ=デュ=マノワール競技場で
100年前のパリ五輪の会場だったイブ=デュ=マノワール競技場=原田写す

日本の女子ホッケーは2004年アテネ大会から五輪出場を続けるオリンピックの「常連」だ。FIFA女子ワールドカップを制したサッカー女子のなでしこジャパンも、東京五輪銀メダルの女子バスケットもなしえていない。団体球技女子の五輪6大会連続はホッケー女子とバレーボール女子だけだ。ただそのことはあまり、知られていない。

過去の最高成績は10か国の出場だった2004年アテネ大会の8位。それ以降は他競技の活躍にかき消され、ひっそりと五輪に出場してひっそりと負けて帰国するような状態が続く。五輪でのヨーロッパ勢への勝利、ベスト8進出は競技の普及発展を目指す日本ホッケー界の悲願でもあるのだ。

及川 栞(おいかわ・しほり)1989年、岩手県岩手町出身。元日本代表だった母の影響で3歳からホッケーを始め 、2013年、日本代表に初選出。2018年、東京五輪の大陸予選を兼ねたアジア大会(ジャカルタ)で日本初優勝に貢献する。アジア年間最優秀選手にも選ばれる。その後、オランダ1部リーグの新鋭強豪クラブ、オランイェ・ロートで3シーズンを過ごし、日本初のプロホッケー選手に。2022年1月、タカラベルモント株式会社に入社。企業人として、プロホッケー選手として、東京ヴェルディ女子ホッケーチーム選手として日本女子ホッケー界を牽引する。

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