パリ五輪本番でメダル獲得が期待できるセーリングの混合470級の国内代表選考が大詰めを迎えている。パリ五輪の国別出場枠「1」はすでに獲得済み。最後の代表選考対象レースとなっているスペイン・マヨルカ島で開催中のプリンセス・ソフィア杯(2024年4月1日〜6日)には日本から4組が参戦中だ。
岡田・吉岡組が暫定13位
日本セーリング連盟広報委員会によると、大会3日目までを終えた4月3日時点で岡田奎樹・吉岡美帆組(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)が暫定13位。磯崎哲也・関友里恵組(ヤマハセーリングチームʼRevsʻ)は前日の28位から大幅に順位を上げて暫定14位につけている。代表候補の有力2チームとも最終日のメダルレース(上位10艇による決勝レース)を視野に入れている。
男女混合 470 級(参加 68 艇)4月3日、6 レース終了時点の成績
※470級は東京五輪まで男女それぞれで行なわれてきたがパリ五輪から男女混合種目に
1位:Anton DAHLBERG / Lovisa KARLSSON(スウェーデン)=男子選手は東京五輪銀
2位:Jordi XAMMAR / Nora BRUGMAN(スペイン)=男子選手は東京五輪銅
3位:Camiile LECOINTRE / Jeemis MION(フランス)=女子選手は東京五輪銅
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13位:岡田 奎樹/吉岡 美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)
14位:磯崎 哲也/関 友里恵(ヤマハセーリングチームʼRevsʻ)
20位:高山 大智/盛田 冬華(ヤマハセーリングチームʼRevsʻ)
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24位:吉田 愛/吉田 雄悟(キューズフィクス/ピアソンマリンジャパン)
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岡田・吉岡組が磯崎・関組を11ポイントリード
2023年8月の世界選手権(オランダ・ハーグ)では日本の岡田奎樹・吉岡美帆組が1位、磯崎哲也・関友里恵組が3位になり、世界の表彰台に日本勢2組が上がる快挙を達成した。この結果、日本は上位8カ国に割り当てられるパリ五輪の国別出場枠を獲得した。しかし、パリ五輪に出場できるのは1組のみ。混合470級のパリ五輪代表は、このプリンセス・ソフィア杯の成績次第で決まる。
この大会の開幕時点で、選考レーストップの岡田・吉岡組は2番手の磯崎・関組を11点リードしている。プリンセス・ソフィア杯の順位点を足してボーナスポイントを調整したうえで、得点が最も低いペアが五輪代表となる。プリンセス・ソフィア杯は4月4日から後半戦へ。大会は現地時間の4月6日(土)まで続く。
セーリング470級とは
従来、男子と女子それぞれで競われてきた470級が、パリ五輪では男女混合種目となって新種目となる。2人乗りのレース用ディンギー(小型ヨット)を使用する。470(ヨンナナマル)という名称は、艇体の全⻑が470センチであることに由来する。1976 年モントリオール五輪から五輪種目になった。その後、1988 年のソウル五輪からはセーリング競技初の女子種目にも採用されてきた。乗員の適正体重は2人の合計で 130kg 前後とされており、五輪種目の中でも最も軽量なクラス。そのため、欧米人に比べて小柄な日本人に適しているとされる。セーリング競技で日本勢が唯一、五輪メダルを獲得しているクラスも470級で、女子は1996年アトランタ大会で重由美子・木下アリーシア組が銀、男子は2004年アテネ大会で関一人・轟賢二郎組が銅メダルを手にしている。
レースは海面に設けられたマーク(ブイ)を決められた順序で回り、着順を競う。10〜12レースが行なわれる予選では、1位1点、2位2点…と上位ほど得点が低く、合計点の少なさで順位が決まる。予選上位10組が順位決定レース(メダルレース)へ進出する。
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