サッカー女子ワールドカップ(W杯)の8強が2023年8月8日、出そろった。2大会ぶりに準々決勝に進出した日本(なでしこジャパン)の次戦は11日、東京五輪の準々決勝で日本が敗れているスウェーデンに決まった。なでしこが5日のノルウェー戦で初着用したアウェー・ユニフォームが国内外で人気を博すなか、Pen&Sports[ペンスポ]は8強の各国ユニフォームに着目、独自でチェックした。アディダス製とナイキ製が4か国ずつと、互角の戦いを繰り広げている。
なでしこのアウェーユニフォーム、人気沸騰
なでしこジャパンのユニフォームはアディダス製。特に、5日のノルウェー戦で初めて選手が着用したアウェーユニフォームは、ピンクと紫色の幻想的なグラデーションの色合いが話題になり「超かわいい」「なんて素敵」などの反応がSNSで飛び交った。日本サッカー協会HPによると、12年ぶりに再び世界一をめざす象徴として「日の出」をコンセプトに、幻想的な朝の空を表現しているのだという。
海外メディアによる大会前の「各国ユニフォーム比較」の記事でも前評判は高く、英メディア「インディペンデント」は「これは…傑作?大成功だ」「まさに日出ずる国」などと好反応。老舗の米メディア「スポーティング・ニュース」豪州版は「富士山の日の出や吉野の桜も連想させる」などとコメントしている。
銀座のアディダス・ショップを訪ねてみると
FIFAオンラインストアやアディダスのオンラインショップで、日本のアウェーユニフォームが売り切れになっている状況を嘆くコメントがSNS上には目立つ。[ペンスポ]が8日、東京・銀座の「アディダス ブランドコアショップ銀座」を訪ねたところ、やはりレプリカユニホームは在庫切れだった。
女性のショップスタッフに「買えなくても、せめて実物を一目見たかった」と伝えると「私の私物でよろしければ」と、快くバックヤードから持って来てくれた。
少しスリムなつくりだといい、再入荷したらワンサイズ上を買うといいですよ、と教えてくれた。左胸エンブレム上には2011年のW杯優勝の証である金星が燦然と輝く。今大会でなでしこは二つ目の星に手が届くか。
以降は、準々決勝の組み合わせごとに8強のユニフォームを紹介する。(時間は日本時間)
【アディダス】日本、スペイン、スウェーデン、コロンビア
【ナイキ】オランダ、オーストラリア、フランス、イングランド
スペイン(C組2位)VS. オランダ(E組1位):8/11(金)10:00~
1次リーグで日本に0-4で敗れたものの、準々決勝で強豪スイスに5-1と大勝したスペイン(世界ランク6位)は意外にも初の8強入り。ユニフォームはアディダス製だ。スイス戦ではアウェーユニフォームを着用した。
前回大会準優勝のオランダ(同9位)のユニフォームはナイキ製だ。ホームは伝統の「オレンジ軍団」。アウェーは国旗に組み入れられている青と赤が飛び交って、遊び心があるデザインだ。
日本(C組1位)VS. スウェーデン(G組1位):8/11(金)16:30~
日本(同11位)は前述の通りアディダス製だ。FIFA公式HPのオンラインストアではアウェーのみSOLD OUT(8日時点)。
スウェーデン(同3位)もアディダス製。ホームもアウェーも国旗と同じ黄色と青が基調となっている。
オーストラリア(B組1位)VS. フランス(F組1位):8/12(土)16:00~
開催国のオーストラリア(同10位)はナイキ製。ナショナルカラーである金色と緑色がホームのユニフォームだ。
フランス(同5位)はナイキ製。ホーム用は淡いブルー、アウェーは白が基調だ。袖口のトリコロールが絶妙なアクセントになっている。
イングランド(D組1位)VS.コロンビア(H組1位):8/12(土)19:30~
イングランド(同4位)はナイキ製。ホームはイングランド旗の伝統の白が基調だ。アウェーユニフォームは史上初めて女子にブルーを採用。男女問わずイングランドのアウェーと言えば、レッドが定番だったが、大胆にモデルチェンジした。
コロンビア(同25位)はアディダス製。ホームユニフォームはチームカラーのイエローが冴える。アウェーユニフォームはコロンビアの「大自然の神秘」にインスピレーションを得たダークブルー、イエロー、ピンクのマーブル模様柄。
アディダスはFIFAの最上位スポンサー
アディダスはFIFA(国際サッカー連盟)の最上位ランクスポンサーにあたる「FIFAパートナー」だ。1970年からFIFAを支援している老舗スポンサーでもある。直近の契約も2014年から2030年までの長期にわたっており、複数年の契約金は年間で分割すると50億円は下らない。
アディダスは2022年に開催された男子FIFAワールドカップ・カタール大会に続いて、今大会のFIFA女子ワールドカップを特別なブランディングの機会、ファン層拡大の契機、世界的なビジネスチャンスととらえている。大会の公式試合球も9大会連続で供給しているとあって、女子ワールドカップを本来は「アディダス一色」に染めたいところだろう。
しかし、ここまでのところ8強のユニフォーム対決ではライバルのナイキと4:4の互角。果たして優勝チームは、アディダスのユニフォームを着ているだろうか。
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