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【バレーボール】高橋藍のモンツァ準優勝、ペルージャに完敗 | セリエAプレーオフ決勝

セリエA準優勝を果たしたモンツァの高橋藍=提供:セリエA
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バレーボール男子のイタリア・セリエAは2024年4月28日(日本時間4月29日未明)、3戦先勝方式のプレーオフ決勝の第4戦があり、日本代表の高橋藍が所属するレギュラーシーズン5位のモンツァは、ホームで同2位のペルージャにセットカウント1-3 (25-19,23-25, 25-27,20-25)で敗れ、通算1勝3敗で準優勝に終わった。ペルージャは2017-18シーズン以来6シーズンぶり(2019-2020シーズンはコロナ禍で中止)のスクデット(優勝)トロフィーを奪還。FIVB男子クラブ世界選手権、コッパ・イタリアも制したペルージャは今季のタイトルを総なめにした。シーズンMVPにはペルージャの攻撃型セッター、シモンネ・ジャネッリ(イタリア)が選ばれた。

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高橋、7試合連続の二桁得点

2試合連続二けた得点を挙げた高橋藍
14得点を挙げた高橋藍=提供:セリエA

両チームのサーブミスは全4セットで27本にのぼった。それだけ両チームの選手は連戦で疲労がピークに達していた。ペルージャの背番号7、OPヘスス・エレーラは第4セットで足がつり、顔をゆがめてコートに大の字になった。疲労からくるミスの連鎖で互いに波に乗れず、セリエA決勝にしてはやや物足りない凡戦となった。

それでも、モンツァの22歳高橋は食らいついた。脱力した緩いサーブでサービスエースを奪ったり、ブロックアウトになりかけたマイボールを左手一本でリカバーしたり、7割の力でスパイクを打ってブロックアウトを誘ったり。今季の総決算といわんばかりに、技術と経験を結集した。3本のサービスエースを含む14得点はチーム3番手。7試合連続となる二桁得点をマークして奮闘したが、最後はペルージャの背番号9、レオンの決定力に屈した。(下に記事が続きます)

2か月前には想像もしていなかった決勝

高橋藍のモンツァはプレーオフ決勝まで勝ち上がった=提供:セリエA
プレーオフ決勝まで勝ち上がったモンツァの高橋藍=提供:セリエA

敗戦後の高橋の表情は、やり切った充足感に満ちて晴れ晴れとしていた。このセリエAの決勝のコートに立っていること自体、わずか2か月前には高橋本人も想像していなかったのだから。

今年の2024年2月27日、CEVチャレンジカップの試合後にペンスポがイタリア・モンツァで直接取材した高橋は、まだ左足首のけがが完全に癒えていない状態だった。

「経験していないプレーオフに進出するのが目標です」とだけ控えめに語っていた。その状況がこの2か月で一変した。自らの急成長が、そのままチームの快進撃に重なるようにこのプレーオフ決勝まで勝ち上がった。イタリア9年目の石川祐希もまだ立てていない世界最高峰のリーグのファイナルで、22歳の高橋は今持てる力を出し切った。日本人選手として加藤陽一氏以来21年ぶりのセリエA制覇に、もうすぐ手が届くところまで来たこと自体が本人にとっても夢のような出来事だったのではないか。

「来季はサントリーサンバーズへ」報道

セリエA準優勝を果たした高橋藍の所属するモンツァ=提供:セリエA

試合後の会場でマイクを向けられた高橋はすがすがしい表情で、英語で堂々と話した。「私はこのチームを誇りに思う。すべてに感謝したい。応援やサポートに、そして素晴らしいファンに。このチームが大好きだ!」

その後の現地メディアの取材にはこう語った。「これは私にとってひとまず、イタリアでの最後の試合でした。将来はまたここに戻ってきてこのリーグでプレーできることを願っています」。モンツァだけでなく、イタリア全土のバレーファンに惜しまれながら、高橋はパリ五輪後の来季、日本のSVリーグ、サントリー・サンバーズの一員になると現地メディアが伝えている。

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