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【ゴルフ】タイガー・ウッズ、ナイキと契約終了 | 革新CM”ハロー・ワールド”から27年

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男子ゴルフのスーパースター、タイガー・ウッズ(48)が2024年1月8日(日本時間9日)、スポーツブランド・ナイキとの契約終了を発表しました。米ツアー82勝、メジャー15勝。数々のスーパープレーでファンを魅了してきたウッズの胸には常に「スウォッシュ」(ナイキのアイコン)がありました。世界のスポーツマーケティングにおける、最も象徴的ともいえる長期パートナーシップに終止符が打たれたことになります。ナイキとウッズの関係はウッズが20歳でプロ転向した1996年から27年以上続き、契約更新を重ねてきたウッズはこれまで総額約6億6000万ドル(約950億円)を受け取っています。

目次

ナイキ「とびきりのラウンドだったぜ、タイガー!」

ウッズは1月8日、自身のインスタグラムを更新し「27年以上前、私は幸運にも世界で最も象徴的なブランドのひとつとパートナーシップを組むことになりました。それからの日々は、素晴らしい瞬間や思い出でいっぱいで、名前を挙げ始めたらきりがありません」と感謝をつづりました。

一方のナイキも、公式インスタグラムで”It was a hell of around,Tiger!”(とびきりのラウンドだったぜ、タイガー!)と長年の契約期間をゴルフの試合に例え、ウッズの功績を称えました。ナイキは2016年にゴルフクラブやボールなどゴルフ用具から撤退しましたが、ウッズはナイキ製ウェアの着用を続けていました。契約終了には多少の「大人の事情」が存在することは容易に想像できますが、外形的には双方がもめることなく、比較的きれいな「別れ」に見せたのもいいエンディング。まさにWIN-WINのパートナーシップが円満に終わりを告げた印象です。

ゴルフ界の”人種差別”タブーに挑んだCM

ナイキがタイガー・ウッズと契約した1996年、最初のテレビCMキャンペーンが”Hello World”(ハロー・ワールド)でした。私自身が広告会社入社2年目の年。そのCMのクリエイティブに衝撃を受けたのを記憶しています。ナイキ製品を売る「広告塔」のイメージとはかけ離れたウッズの心の声を60秒のCMに仕立てています。白人プレーヤー中心のゴルフというスポーツにウッズがプロとしてデビューするのをきっかけに、ナイキは「人種差別」というタブーにCMで挑戦しました。ナイキとウッズのパートナーシップがいかに革新的だったか、このキャンペーンがいかに物議をかもしたかを思い出します。そのCMがYouTubeに残っていました。画質は荒いですが、ぜひご覧ください。

ウッズが幼少期からの成長する軌跡の動画とともにテロップ、ナレーションは次のように流れます。

Hello world. (こんにちは、世界よ)

I shot in the 70s when I was 8. (8歳の時、70台でコースをまわった)

I shot in the 60s when I was 12.(12歳の時、60台でコースをまわった)

I played in the Nissan Open when I was 16.(16歳でニッサンオープンに出た)

Hello world.(こんにちは、世界よ)

I won the U.S. Amateur when I was 18.(18歳の時、全米アマで優勝した)

I played in the Masters when I was 19.(19歳でマスターズ選手権に出場した)

I am the only man to win three consecutive U.S. Amateur titles.

(ぼくは全米アマの三大タイトルを連覇した唯一の男だ)

Hello world.(こんにちは、世界よ)

There are still courses in the U.S. I am not allowed to play

(でもぼくがプレーできないコースがアメリカにはまだあるんだ)

because of the color of my skin.(自分の肌の色のせいで)

Hello world.(こんにちは、世界よ)

I’ve heard I’m not ready for you.(まだ準備ができていないと聞いたけど)

Are you ready for me?(ぼくへの準備はできているかい?)

1996年、Nikeの”Hello World”CMキャンペーン

タイガー・ウッズを起用したナイキのこのCMはゴルフの門戸を広げる意味で、大きな役割を果たしました。制作したのは独立系のクリエイティブブティック、ワイデンアンドケネディ。筆者はこのCMを初めて観たときのインパクトをいまも忘れられません。五輪競技にはゴルフに限らず、水泳、卓球、セーリングなど黒人がほとんど参加していない競技がいまだに存在します。みなさんはこのCMが放つメッセージ、どう思いますか。

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