コロナ禍によって2020年、戦後初の中止になった第102回全国高校野球選手権大会をめざしていた当時の選手たちが2023年11月29日(水)、阪神甲子園球場に集います。題して「あの夏を取り戻せ~全国元高校球児野球大会2020‐2023~」です。当時の選手たちが1年以上前から企画、協賛企業を募り、クラウドファンディングもして必要な資金7000万円を調達しました。最初はたった1人の挑戦だったのが、夢の舞台を取り戻そうとする姿が共感を呼び、各都道府県「独自大会」の優勝校など40チーム以上の約700人が参加します。
発起人は当時の選手「3年たっても悔しい」
プロジェクトの発起人は武蔵野大学3年の大武優斗さんです。当時はスポーツ推薦で進学した城西(東京)野球部で甲子園をめざしていましたが、コロナ禍に。2020年5月、夏の甲子園は春のセンバツに続いて中止が決まりました。「この悔しい思いをどこにもぶつけることができませんでした。それは3年経ってもずっと心のどこかに悔しい思いがあって」。2022年8月にプロジェクトを立ち上げ、当時の選手たち総勢1000名と、もう1度あの夏を取り戻そうと決めました。
企業・球界も後押し
企業も学生の熱意を後押ししました。不動産大手オープンハウスグループが11月、スペシャルナビゲーターへの就任を発表、特別協賛には全日空、スカパー!などが名を連ねています。プロ野球界も動きました。古田敦也氏(元ヤクルト監督)、矢野燿大氏(元阪神監督)、上田剛史氏(元ヤクルト選手)らが応援を表明、当日も甲子園に足を運ぶ予定だそうです。
大会公式Twitterによれば「あとは大声援のみ。僕たちの今の目標は、甲子園に1万人の観客を集め、ブラスバンドの応援が響き渡るあの夏を再現すること」です。大会HPによると29日は37チームが5分ずつシートノックをして入場行進、セレモニーと続きます。甲子園での試合は佐久長聖(長野)-松山聖陵(愛媛)、関大北陽(大阪)‐倉吉東(鳥取)の2試合で、交流戦20試合が兵庫県内5球場で行われる予定です。
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