バレーボール男子・セリエAの2024ー2025年シーズン初の公式戦となるイタリアスーパー杯(Del monte Super Coppa)決勝が2024年9月22日にフィレンツェであり、日本代表の石川祐希(28)が所属するペルージャがトレンティーノにセットカウント3-2(25-18,19-25,15-25,25-17,15-9)で競り勝ち、3連覇を果たした。
先発出場した石川はサービスエースによる1得点、ブロックポイント2得点を含むチームトップの20得点。この試合のMVPに選ばれる大活躍を見せた。「優勝できてうれしい。最初の目標が達成できた」と試合後に語った石川は、今季ミラノからペルージャへ移籍し、イタリア通算10シーズン目。今月9月29日から始まるレギュラーシーズンを前に、石川はチームを1つ目の主要タイトル獲得に導き、最高のスタートを切った。
序盤は徹底マークに遭う
イタリアスーパー杯(Del monte Super Coppa)は昨シーズンのセリエA上位4チームによるカップ戦。昨シーズンのセリエA覇者のペルージャ、準優勝のモンツァ、レギュラーラウンド1位のトレンティーノ、レギュラーラウンド3位のピアチェンツァが出場した。
パリ五輪でもスロースターターぶりが目立った石川。この日の決勝、第1セット序盤はトレンティーノの徹底マークに遭い、立て続けにスパイクをブロックでシャットされるなど、苦しんだ。ペルージャはセメニウクのサーブが効いて、そのセットをものにしたものの、続く第2、第3セットはトレンティーノの勢いが勝る。ペルージャは常に追いかける展開。石川は豪快なパイプなどで食らいつくが、散発の見せ場でなかなか点差が詰まらない。第2、第3セットを連取され、もどかしい展開が続いた。(下に記事が続きます)
第4セットからギアチェンジ
しかし、この日の石川の真骨頂はここからだった。明らかに石川の視線が鋭くなった第4セット。しり上がりに調子を上げる。トレンティーノの勢いを断つように、セット序盤からスパイクをねじ込み、このセットだけで6得点。正確なレシーブでもチームを救う。最終第5セットは、9-5から渾身のサービスエース。13-8からバックアタックでチャンピオンシップポイントを奪い、最後もジャネッリのトスをバックアタックで打ちぬいた。
今季ミラノから移籍した石川にとってはペルージャ移籍後初めての公式戦。チーム2番手の12得点を挙げた準決勝のピアチェンツァ戦に続き、ペルージャの得点源として活躍した。この日、スタメン起用したロレンツェッティ監督の期待に応え、試合後は喜びがほとばしる監督から頬にキスされた。最後のトスを石川に託したジャネッリらチームメートの信頼を勝ち得た大会にもなった。
試合後、地元ファンもなだれ込んで祝福したコートの中心には、赤い「ブロックデビルズ」のユニフォームがすっかり板についた笑顔の石川祐希がいた。
さあ、「デルモンテ」のパイナップルジュースで乾杯だ!
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