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【バドミントン】U16合宿にコーチとして参加、思い起こした原体験

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プロバドミントンプレーヤー、古賀穂です。

きのう6月23日までの6日間、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京・北区西が丘)でのジュニアナショナルチーム(U16 )強化合宿に、アシスタントコーチとして参加していました。連日、朝6時半からの朝練習に始まり、朝食後の午前練習、昼食後は午後5時半までの午後練習。中学生世代の日本のトップ選手の強化に一役買いながら、自分自身も彼らと1対2などをこなすなかで実戦感覚を磨けた、ありがたい機会でした。

中学生を指導していると、自然とやはり自分と同じタイプの小柄な選手に目が行きます。男子シングルスの吉村颯真選手(中1)は東京・小平ジュニアに所属していた昨年度、小学生の全国大会で優勝している期待の選手。U16日本代表のなかでひときわ小さいけれど、ガッツあふれるプレーをする吉村選手の姿に、ジュニア時代の自分を重ねていました。このまま日本を代表するトップ選手へ、順調に育ってほしいと願います。(下に記事が続きます)

目次

喘息、アレルギーだった小学生時代

同じように小さかった私自身も福岡・岡垣ジュニア時代に全国小学生選手権で優勝してからこれまでこの道をまっしぐらに突き進んできました。小学生時代の私は実は喘息がひどく、吸入器が手放せませんでした。牛乳や卵にアレルギーもあり、食べられない給食もありました。それでも、バドミントンを頑張りたいから両親が食事管理をしてくれて、体質を改善できました。そしてバドミントンがあったから、自分は自分に自信が持て、強くなれたと振り返ります。

親元を離れて進学した福島・富岡第一中学2年だった2011年、あの東日本大震災に襲われ、体育館の電灯が落ちてきました。東京電力福島第一原発の事故によって、富岡町は帰還困難区域に指定されました。それでも避難先の猪苗代町で練習を続け、猪苗代中として出場したその年の全国中学で男女アベック優勝、女子単・複も日本一、そして私自身も男子シングルスを制して5種目で優勝しました。あの時に被災したみなさんに心から喜んでもらえたことが、私のバドミントン選手としての原体験であり、沸き上がるモチベーションの源泉です。

いま、私が2028年ロサンゼルス五輪出場、そして男子シングルスで日本男子初のメダル獲得を目指すのも、もう一度、バドミントンで感謝を伝え、応援してくださる方に喜んでもらうため。私にはそれができると思っています。U16ナショナルチーム合宿で過ごした1週間はそんな思いを改めて呼び覚ましてくれました。(下に記事が続きます)

7月から海外転戦へ本格化

さて、前回の本稿、ROAD TO LA 2028でご説明した通り、ロサンゼルス五輪の出場権獲得のためには、極めて険しい道のりが待ち受けています。2027年5月1日から2028年4月末の約1年間で、対象の大会(10大会)の成績をもとに作成される「ロサンゼルス・ランキングリスト」によって五輪の出場資格は決定します。1カ国・地域から出場できるのは、シングルスだと最大2人。その国・地域から2人が出場するためには、最大2名の選手が世界ランキング16位以内である必要があります。世界ランキングを上げるには、できるだけグレードの高い国際大会(世界選手権、BWFワールドツアーなど)で上位に入り、ポイントを積み重ねる必要があります。

そこにたどり着くまでのプランも少しずつ、具体化してきました。次戦はAC長野パルセイロ・バドミントンクラブの一員として出場する6月25日からの全日本実業団愛媛県松山大会になりますが、その後にようやく世界ランキングポイントを積み上げていくための海外転戦を本格化させます。7月23日~27日にはBWF(世界バドミントン連盟)の管轄する国際大会のフューチャーシリーズ(FS)にあたるボリビア国際トーナメント、8月にはBWFのインターナショナルチャレンジ(IC)にあたるサイパンでのノーザンマリアナスインターナショナルサイパンインターナショナルに出場する予定です。

8月にはアフリカ遠征も検討しています。先日、入国に必要な黄熱病予防のワクチンを受け、接種証明書を取得しました。いま、できる準備を着々と進めています。次回のROAD TO  LA 2028でまた詳しくお伝えします。

古賀 穂(こが・みのる)プロバドミントンプレーヤー。1996年9月30日生まれ、福岡市出身。13歳で親元を離れ、福島の富岡第一中、富岡高校で技を磨き、早稲田大を経て、6年間所属したNTT東日本を2025年春に退社。男子シングルスで小、中、高校、大学、社会人の各世代で日本一に。2013年アジアユースゲームズでは山口茜と組んで混合ダブルスの金メダルを獲得した。2028年ロサンゼルス五輪バドミントン男子シングルス出場を目指し、日本男子として初となるメダル獲得を狙う。166センチ、左利き。AC長野パルセイロ・バドミントンクラブ所属。

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