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【編集長コラム】箱根駅伝、大学名ではなく選手の名を呼ぶ「宮ノ下スタイル」応援

5区で中央大を逆転した青山学院大の若林宏樹
5区で中央大を逆転した青山学院大の若林宏樹=2025年1月2日、写真:アフロ
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ペンで心を動かす、Pen&Sports【ペンスポ】編集長の原田亜紀夫です。明けましておめでとうございます。2025年もスポーツを愛するみなさまの心が弾む1年になりますよう、【ペンスポ】は独自の記事をお届けしてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

目次

セーフティーリード?青学大が2年連続往路V

さて、第101回箱根駅伝(箱根駅伝2025)はきのう2025年1月2日、往路が行われ、青山学院大学が2年連続7度目の往路優勝を果たしました。きょう3日は復路。午前8時に山下りの6区から、往路1位の青山学院大、2位中央大、3位早稲田大と順に時差スタートしていきます。優勝候補の一角である駒沢大は3分16秒差の4位から追いかけます。出雲、全日本を制して大学駅伝3冠を狙う国学院大は5分25秒差の6位から逆転を狙います。青山学院大が往路で総合優勝へのセーフティリードを確保したように見えますが、1人のブレーキが命取りになる不確実性が潜む大学駅伝。勝負の行方は最後までわかりません。

選手の苗字 ひらがな表記の紙配布

2日の往路をテレビを通じて取材していて、印象深いシーンがありました。5区山登りの9キロ過ぎ。1878年創業、ヘレン・ケラーやチャールズ・チャップリンも宿泊したという「富士屋ホテル」で有名な宮ノ下沿道の大応援です。ここでは鈴なりの地元の方、観光客などが大学名ではなく、選手の名前(苗字)を声を合わせて連呼して応援しています。

それがものすごい音量、インパクトなのです。1人の男性が拡声器で音頭をとり、それに合わせて沿道のファンが続けて大合唱するスタイル。当日の朝発表された発走オーダーをもとに、現地では選手の苗字がひらがなで大きく書かれた紙が配られています。(下に記事が続きます)

「個を認める」ネームコーリング効果

トップを走る中央大の園木大斗(4年)が宮ノ下に差し掛かった時でした。「園木(そのき)!園木(そのき)!」の大合唱が起こります。数十メートル後ろには、青山学院大の若林宏樹(4年)が迫っていました。「若林(わかばやし)!若林(わかばやし)!」。その熱量、インパクトにテレビ解説の瀬古利彦さんも思わず驚き、「これは大学関係者ではないですよね」「ありがたいですね」とコメントしました。

「One of Them(その他大勢の一人)ではない」「自分という個人を認めてもらえた」。名前を呼ぶという行為には、友情関係や恋愛、ビジネスなど対人関係の距離を縮める「ネームコーリング効果」があるのだとか。選手たちも名前を呼ばれて奮起しないわけにはいきません。応援に後押しされた青山学院大の若林宏樹は区間新記録をマーク。急こう配を駆け上がる選手の「個人名」を呼ぶ「宮ノ下スタイル」の応援は、ちょっとした工夫ですが、とても温かく、選手の力を引き出す絶大な効果があるのでは、と感じました。

復路のスタート時刻(2025年1月3日)

▼1青山学院大 8時00分00秒
▼2中央大 8時01分47秒
▼3早稲田大 8時02分29秒
▼4駒沢大 8時03分16秒
▼5創価大 8時03分37秒
▼6国学院大 8時05分25秒
▼7城西大 8時05分57秒
▼8立教大 8時07分26秒
▼9東洋大 8時07分52秒
▼10日体大 8時08分02秒
▼11東京国際大 8時08分33秒
▼12中央学院大 8時08分36秒
▼13順天堂大 8時08分39秒
▼14帝京大 8時09分27秒

【一斉スタート 8時10分00秒】
▼山梨学院大▼法政大▼日大▼神奈川大▼大東文化大▼専修大▼関東学生連合

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コメント一覧 (1件)

  • 陸上やってただけあって、さすがの記事ですね。

    楽しみながら取材してるんだなって思いました。

    これからも、楽しい記事をたくさん書いてください。

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