【ハンドボール】女子日本代表、ハンガリーに「5点差以上」勝利が条件 | 今夜4/14パリ五輪予選最終戦

ハンドボール女子日本代表「おりひめジャパン」が大一番を迎える。ハンガリー・デブレツェンで開催中の五輪世界最終予選で4月14日=日本時間翌4月15日(日) 午前2時15分=、48年ぶりの自力での五輪出場権獲得を目指し、地元ハンガリーと対戦する。ハンガリー入りしているPen＆Sports[ペンスポ]はこの試合を当地で取材し、レポートする。トーナメント１（日本、スウェーデン、ハンガリー、英国）の4か国のうち、上位 2 チームがパリ五輪出場権を獲得するが、日本、スウェーデン、ハンガリーの3か国にそのチャンスが残されている。日本が上位2位に入り、出場権を獲得する条件とは。（取材協力：エバー航空）

英国戦を残すスウェーデンの浮上確実

4チーム総当たり戦の暫定順位は、大会2日目を終了した時点で以下の通り。

5点差以上の勝利で日本は2位以内に

	試合数	勝	分	敗	得点	失点	得失点	勝点
スウェーデン	2	1	0	1	60	56	4	2
ハンガリー	1	1	0	0	28	25	3	2
日本	1	0	0	1	28	35	-7	0

ここまでスウェーデンに敗れ（28-35）、英国に勝利（43-16）して1勝1敗の日本は勝ち点2で暫定2位につけている。ただし、スウェーデンが最終戦で圧倒的に力が劣る英国に勝利することがほぼ確実なため、スウェーデンが勝ち点を4に積み上げるのは揺るがない状況。そうなると、もう一つの出場枠はこの日直接対決するハンガリーと日本のいずれかに絞られる。

すでに英国とスウェーデンに2連勝して勝ち点4を獲得済みのハンガリーが圧倒的に優位だが、日本にもチャンスがある。その条件は日本がハンガリーに勝利し、勝ち点を4に積み上げて日本、スウェーデン、ハンガリーが勝ち点4で並ぶ状況を作り、なおかつ、ハンガリーに5点差以上で勝ち、得失点差でハンガリーを逆転することだ。

勝ち点が並んだ場合の順位は以下の基準で順位が決まる（日本ハンドボール協会より）

1）該当チーム間の勝ち点の結果
2）該当チーム間の試合における得失点差
3）該当チーム間の試合における得点数

日程、会場はハンガリー優位

ハンガリー第2の都市・デブレツェンのフォニックスアリーナ（ハンドボールの試合では6500人収容）は、地元ハンガリーのファンがスタンドの大部分を埋めつくす完全アウェーの状況が作られる見込み。さらに、英国、スウェーデンとの2連戦のあと、中1日の休養をはさんで最終戦で日本と対戦する日程を組んだのも、主管のハンガリーハンドボール協会だ。日本の楠本監督は「ハンガリーが日本に照準を絞ってきているのは明らか」と語る。

一方、日本は今回とほぼ同じメンバーで臨んだ直近2023年12月の世界選手権（デンマーク・ヘルニン）で完全アウェーの境遇の中、五輪で3度優勝の実績があるデンマークを27-26で破って世界を驚かせた。おりひめジャパンにとってハンガリーに5点差以上の勝利はかなり高いハードルだが、可能性はある。