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【ハンドボール】日韓戦「課題は三枚目DF」銘苅 淳・アルバモス大阪高石監督 | 男子アジア選手権

銘苅の目
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クウェートで開かれているハンドボールのAHF男子アジア選手権は2025年1月22日、上位8チームによるメインラウンドが始まり、日本(彗星JAPAN)は初戦で韓国に23-23で引き分けた。試合終了間際のノータイムフリースローで追いつかれた大接戦を元・日本代表で、リーグH男子のアルバモス大阪高石監督を務める銘苅淳さん(40)がPen&Sports《ペンスポ》の取材で振り返った。

目次

粘り強くゲーム運べていた

正直、58分くらいまでは負けていた展開でしたけど、崩れそうなところでも粘り強くゲームを運べていたと思います。最後の2分でひっくり返した時点では、これは勝ったなと感じました。ただ、最後はアンラッキーな部分もあって、結果としては引き分け。そこは残念ですけど、「負けなかった試合」だったという印象は強いですね。(下に記事が続きます)

終盤の戦い方について

今の日本は、前半から主導権を握るというより、終盤に向けて耐えながら持ち直すチームになってきています。55分くらいまで負けていても、そこから戻してくる。しかも、ひっくり返すタイミングが早すぎないのがいい。残り10分で逆転すると流れが荒れるので、終盤で差し切る形は理想的だと思います。

ディフェンス、特に三枚目の課題

一番の課題は三枚目のディフェンスです。韓国もサウジも、そこをはっきり狙ってきていました。韓国はサイドをほとんど使わず、真ん中だけを徹底的に攻めてきた。体を預けてフリースローをもらい、審判の手が上がった瞬間(パッシブプレーの予告)にディスタンスシュートを打つ。8割は守れているけど、残り2割で打たれて、その2割を決め切られていた。韓国の攻め方は中東勢とまったく同じ印象です。

左利き26番キム・ジンヨン(KIM Jinyoung)への対応

左利きのPV26番のキム・ジンヨンは最後まで厄介でした。ハイリスク・ハイリターンの選手ですが、今日は当たった側に振れた。日本のディフェンスは距離を詰めるのか、下がるのか、二枚目と三枚目の判断が揃わなかった。ああいう選手は、個人で止めようとすると必ずやられます。

ゴールキーパーの評価

アジア選手権メインラウンド韓国ー日本戦より=2026年1月22日、クウェートのシェイク・サード・アル=アブドゥッラー屋内競技場で(提供:アジアハンドボール連盟)
アジア選手権メインラウンド韓国ー日本戦より=2026年1月22日、クウェートのシェイク・サード・アル=アブドゥッラー屋内競技場で(提供:アジアハンドボール連盟)

中村匠はよく止めています。30%を超えていれば、国際大会では十分な数字です。中村が止められた印象が強いのは、それだけ中央で打たせすぎているという裏返しでもあります。GKだけの問題ではありません。

オフェンスの修正点

大きなGKに対して、迷わずドンと打ってしまう場面が多い。キーパーを動かす、準備される前に打つ、そういう一工夫が必要です。クイックなシュートや、ズレを作る動きがもっと欲しいですね。

日本のCB評価

藤坂尚輝は力はありますが、まだ整理されていない。1対1で(決めきれずに)終わる場面が多く、再現性が低い。展開の中で打てるようになれば一段上に行けると思います。一方で田中大介は、ボール運びと判断が安定してきた。点が取れなくてもゲームを動かせる選手になっています。

渡部仁と榎本悠雅について

渡部仁はさすがです。30歳を超えてもあれだけプレーできるのはフィジカルのたまもの。派手ではないけど再現性が高い。若い選手は学ぶべき存在です。榎本悠雅も良かった。逆転ゴールだけでなく、スカイ(プレー)になりかけた場面をカットしたディフェンスは大きかった。ただ、その直後のシュートを外したのは惜しかったですね。

数的優位の使い方

アジア選手権メインラウンド韓国ー日本戦より=2026年1月22日、クウェートのシェイク・サード・アル=アブドゥッラー屋内競技場で(提供:アジアハンドボール連盟)

相手が2分間退場している6対5の局面で波に乗り切れていない。相手が退場しているのに無得点、あるいは失点している場面もあった。世界を目指すなら、ここは必ず改善しなければいけません。

日本代表への思い

それでも、今の代表は方向性として間違っていないと思っています。今いる選手たちが、今の日本のベスト。日本代表はハンドボール人口の代表ではなく、日本国民全体の代表です。だからこそ、自信を持ってやってほしい。課題は多いけれど、何を直すべきかは、もうはっきり見えています。

銘苅 淳(めかる・あつし) ハンドボール・リーグH男子のアルバモス大阪高石監督。元日本代表。1985年生まれ、沖縄県浦添市出身。中学2年でハンドボールを始め、那覇西高ー筑波大からJHLの強豪トヨタ車体に加入。2012年にハンガリー1部に移籍、2014-15シーズンには得点王に輝く。日本代表に選出された2016年アジア選手権では、カルロス・オルテガ監督のもと、26年ぶりに韓国に勝ちアジア3位となって世界選手権出場権を獲得した。2016年にスペインリーガASOBALに移籍。2017年に帰国、JHL北陸電力でプレー。2020年に引退。関西学院大学男子ハンドボール部ヘッドコーチも兼任する。

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