イタリア男子バレーボール・スーペルレガは2026年2月7日15時30分(日本時間同日23時30分)、ボローニャのウニポル・アレーナでコッパ・イタリアのファイナル4の戦いの火ぶたが切られる。4強は以下の組み合わせで激突する。
2月7日(土)15:30(日本時間 7日23:30)
2月7日(土)18:00(日本時間 8日2:00)
決勝(2月8日18:00=日本時間9日2:00)
準決勝第1戦は、昨年のスクデット(リーグ優勝)覇者でコッパ準優勝のトレンティーノが、2023年にコッパを制したピアチェンツァ(現在リーグ5位)と戦う。そして注目の第2戦は、2025年のコッパ準決勝でペルージャを倒す大金星を挙げ、初の準優勝をつかんだヴェローナがまたもペルージャと再戦する。本記事では、昨年の波乱の主役だった成長著しいヴェローナに焦点を当てる。今季、新監督と新セッターを迎え入れたヴェローナは、ペルージャを相手にどう立ち向かうのか。ソーリ監督と主将モジッチの肉声をお届けする。
チヴィタノーヴァに惨敗、ペルージャとの差は5ポイントに

レギュラーシーズン後半第8節があった2月1日、ヴェローナはチヴィタノーヴァをホームに迎え入れた。昨季ヴェローナを破ってコッパを制し、プレーオフでも2位に輝きながら、今季リーグ戦では現在6位と低迷しているチヴィタノーヴァに対し、ヴェローナはペルージャに2ポイント差で2位につけ快調に勝ち星を重ねている。しかし、ヴェローナはチヴィタノーヴァとの相性が悪い。昨季レギュラーシーズン後半、コッパ・イタリア決勝、今季レギュラーシーズン前半と3連敗中なのだ。
「特に苦手意識はない」とモジッチは試合後に言い切ったが、ほぼ満席の5146人の観客が見守るPala AGSM AIMアリーナで、ヴェローナはいつものように試合を進めることができずストレート負けを喫した。
第1セットは競り合った中盤を抜けたチヴォタノーヴァに16-19とリードされたが、相手のミスやOHケイタのフェイントでブレークし、19-19の同点に。最後はデュースに持ち込むも、OHレプキーの連続得点に最後はモジッチがシャットされて25-27で先取された。
第2セットも同様に、先行するチヴィタノーヴァにヴェローナが追いかける展開が続く。分岐点は21-22、チヴィタノーヴァの乱れたレセプションにSボニンファンテが観客席近くまで走り、コート中央に高く上げたボールをOHニコロフが渾身のスイングでヴェローナコートに叩きつけた。流れは一気にチヴィタノーヴァに、そのままブレークされて21-25で2セットを連取された。
第3セットは序盤からリードされ、けがから復調したLダミーコやMBジンガーを投入するも流れを変えることはできず。終盤は追い上げを試みたが、17-25で力尽きた。順位は変わらないが、1位ペルージャとの差は5ポイントに広がった。(下に記事が続きます)
ソーリ監督「僕たちはもう『サプライズ』ではない」

試合後、コート裏のメディアゾーンでソーリ監督に話を聞いた。
「1セット目は必死に追い上げて濃厚な内容だったが、あとの2セットは気迷うところがあったのか、すべてが後手後手になって僕たちの最良のバレーボールができませんでした。逆にチヴィタノーヴァは素早く行動に移し、高いレベルをキープしていました」
コッパ・イタリアのファイナル4は6日後(2月7日)に迫っているが、どう立て直すのか?
「今日の敗戦が、来週の練習のベースとなります。何かが足りないのではなく、大事なことをしっかり思い出すこと。このハイレベルな戦いを制するには、エネルギーが1セットだけで終わってしまってはどうしようもない。最大エネルギーをキープしたまま自分たちの最良のバレーを最後まで続けられるかです」
ソーリ監督は昨季までの2シーズンでトレンティーノを指揮し、チャンピオンズリーグやスクデットを制した。一方、ヴェローナはずば抜けたポテンシャルをもちつつも、まだ準決勝、決勝での経験が浅い。指導方法は変わったのかどうかを聞いてみた。
「僕の仕事は、チームの中に入り込んで特徴を理解し、最適のチームモデルを構築すること。それはパフォーマンスだけでなく、どんな風に共に過ごしていくかも含みます。ヴェローナは僕が指揮したこれまでのチームとは異なり、あふれる才能と熱量を持っています。しかし燃えている間は素晴らしいパフォーマンスができるのに、沈静すると一気にレベルが下がってしまう。これでは到達できるはずの目標にも手が届かない。でもこれが、このチームの特徴。それをしっかり受け入れたうえで、常に認識しながら下がる部分を減らしていくしかありません」
ファイナル4準決勝の相手は昨年と同じペルージャ。挑戦者として挑み、結果は大金星と称されたヴェローナだが、今季は立ち位置が違う。
「今季のヴェローナは、もう『サプライズ』ではありません。リーグ戦でも敵たちは私たちのポテンシャルを認識して準備してきます。コッパへ向けてペルージャも私たちのことを警戒し、どうすれば勝てるのかを研究してくる。それは逆もしかり。僕たちもペルージャを陥れる術を心得ています。すべてが完璧にいかなくても、重要なことは頭を明敏にして状況を認識すること。晴れやかな気持ちでいること。自分たちには困難な局面を抜け出せる力があると信じること。激しい試合になるでしょう」
ヴェローナが試合を制するには、持ち前のエネルギーを試合を通じて持ち続けなければならない。この日の敗戦が、その燃料になることは間違いない。
一方、ペルージャのロレンツェッティ監督は、2月3日のクラブ内インタビューでこう答えている。
「ヴェローナのクオリティ、ポテンシャルは分かっている。ホームでそれを知らしめられた(前半第5節でヴェローナに2‐3で敗戦)。大事なのは自分たちが主役であることを認識し、実際に主役になることだ。勝者は1人しかいないのがスポーツというものだからね」(下に記事が続きます)
モジッチ「レセプションをしっかりマイカへ」

今年に入ってからの5試合で、3度MVP受賞と好調のモジッチ。しかし2月1日のチヴィタノーヴァ戦では10得点にとどまり、レセプションも2度のエラーで返球率も30%と低調だった。
「1セット目は何度もチャンスがあったのに取り切れなかった。23-23の後にエースを献上し、最後は僕がシャットされてしまって……。エネルギーが徐々にしぼんでしまった。2セット目はニコロフのスーパープレーが大きかった。その後に僕とスタフォリーニの間でエースを許したが、取れるボールだった。3セット目は僕らがあきらめたわけではないが、彼らには全てがうまく回っていた」
試合を冷静に振り返り、勝負の分かれ目と自分のミスを確認するように答えた。
これで昨季からチヴィタノーヴァに4連敗。それでも苦手意識はないと言う。
「今季の彼らは浮き沈みが激しいけれど、昨年はコッパで優勝し、プレーオフでも準優勝だった強いチームですから。サーブでこれほど攻められたら辛い。僕たちだって強いチームですけど、それをコートで出せないのなら負けますよね。この敗戦を糧にして練習に励み、ボローニャに向かいたい」
コッパ・イタリアでは昨年準決勝で対戦し、大逆転で撃破したペルージャとの再戦になる。
「結果はサプライズだったかもしれないけれど、彼らだって油断していたわけではない。今年の僕らを見ていればどんな結果でも誰もサプライズとは思わないし、彼らも全力で向かってくる。僕たちも全力で立ち向かえば、勝機は十分にありますよ」
具体的に大事になってくるプレーは?の問いには
「いまのバレーボールはサーブとレセプションが大事。まずエースをとられないこと、そしてうまくレセプションが返れば、僕たちには世界トップセッターの1人であるマイカ(クリステンソン)がいますからね」
強いフィジカルや爆発力に加え、理論派の監督と経験豊富なトップセッターを迎え入れたヴェローナと、昨年の雪辱に燃えるペルージャとの一戦から目が離せない。この2チームの対戦は準決勝第2戦、2月7日18時(日本時間8日午前2時)にホイッスルが鳴る。

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