バレーボール女子の国内トップリーグ(SVリーグ)の下部リーグにあたるV.LEAGUE(Vリーグ)女子にフレッシュなチームが加わる。一般社団法人ジャパンバレーボールリーグ(JVL)が2025年4月16日、発表した2025-26シーズンの編成には、昨季まで戦っていた11チームに加え、唯一の新規参入チーム「福岡ギラソール」の名が刻まれた。福岡ではカノアラウレアーズ福岡に続くV参入だ。九州ではフォレストリーヴズ熊本を含め、3チーム目の女子のVリーグチームとなる。コロナ禍だった2021年の発足から5年。念願を果たしたチームは「<福岡といえばギラソール>と言われるよう、Vで存在感を出したい」と意気込んでいる。
設立5年目、桜咲く

福岡ギラソールは2021年4月、ビーチバレーのレジェンドで男子アトランタ五輪日本代表、「ミスタービーチバレー」の異名をとる高尾和行監督らが設立した。2018年から活動していたクラブチーム・福岡春日シーキャッツにいた選手やコーチとともに、練習場所を探すところからスタートした。チーム名は選手たちがスペイン語で「ヒマワリ」を意味するギラソール(GIRASOL)と決めた。高尾監督は「コロナ禍にもかかわらず、スポンサー各社が支えてくれた」と話す。
元日本代表セッターの松浦麻琴コーチは2020年にシーキャッツのコーチに就いた後、ギラソールに合流した。ジャパンバレーボールリーグ(JVL)のホームページで2025年3月19日、Vライセンスの交付が発表されると、チームのLINEグループに「桜が咲きました」と書き込んだ。V参入に「自分たちがどこまでできるか。一戦ずつ積み重ねて、高いところ(SVリーグ)をめざす価値はある」と意気込む。(下に記事が続きます)
キャプテン「やっとスタート」7年

ギラソールにはシーキャッツ時代からひたむきにバレーに向き合ってきた30代の矢山美沙、大熊亜希、髙山侑花の3選手がいる。主将を務める32歳の髙山は福岡大を卒業後、いったん競技から離れたものの「Vをめざすチームが福岡にできる」と聞いて現役に復帰、7年後にしてスタートラインに立った。現在は在宅で仕事をしながら週4~5回、3時間ほどの練習を引っ張る。「やっとここまで来られた。応援したくなるような、会場にいる人たちみんなが楽しくなるような試合をしたい」と話す。
チームが変わった当初のコロナ禍には、試合ができないつらさを味わった。「チームを立ち上げてくれた人たちのためにも、ギラソールでVへ上がりたかった」と振り返る。だからこそ、松浦コーチの「桜咲く」メッセージに気付いた時には、仕事中にもかかわらず「号泣しました」。
Vリーグでは「一生懸命つないだ球をいかして大切な場面でスパイクを決められる、頼られるプレーヤーでありたい」。春に「桜が咲いた」ギラソール。今後はコートの上でチーム名の由来通り、大輪のひまわりのように咲いていく。
2025-2026Vリーグ女子12チーム
- アルテミス北海道
- リガーレ仙台
- 東京サンビームズ
- 信州ブリリアントアリーズ
- JAぎふリオレーナ
- ブレス浜松
- ヴィアティン三重
- 倉敷アブレイズ
- 広島オイラーズ
- カノアラウレアーズ福岡
- フォレストリーヴズ熊本
- 福岡ギラソール(新規)
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