バレーボールの欧州ナンバーワンクラブを決めるCEV欧州チャンピオンズリーグは2024年11月19日(日本時間同20日)、各地で4回戦グループラウンドの第2節があり、日本の石川祐希が所属するペルージャ(イタリア)は敵地で昨シーズンのフランスリーグ覇者、サンナゼールVBにセットカウント3-0(25-17,25-20,25-13)で快勝した。試合時間は80分。ペルージャはグループリーグD組のなかで唯一、失セットなしの2連勝。各組1位が自動的に進出する準々決勝へ大きく前進した。ペルージャは今季公式戦負けなしの12連勝。ストレート勝ちはリーグ戦を含めて4試合連続となった。
今夏のパリ五輪以来のフランス遠征となった石川祐希は今季の公式戦12試合目にして初めて出場機会がなかった。この試合のMVPは2本のサービスエース、2本のブロックポイントを含む計6得点を挙げたペルージャのセッター、シモーネ・ジャンネッリが獲得した。
欧州チャンピオンズリーグ 欧州バレーボール連盟(CEV)が主催するシーズンごとの欧州ナンバーワンクラブを決める大会。2024-25シーズン、男子は20チームが出場。まず4チームずつ5組に分かれ、2025年1月末にかけてホームアンドアウェイの総当たりで各組内の順位を決める。各組1位チームは自動的に準々決勝進出。「8強」の残り3枠は各組2位の5チームと3位の最上位チームの計6チームで争う。ホームアンドアウェイの2試合終了時点で勝ち点が並んだ場合、2試合目終了後にゴールデンセットを実施して勝敗を決める。準決勝まではホームアンドアウェイ(+ゴールデンセット)形式。2025年5月の決勝はホームアンドアウェイではなく一発勝負で優勝を決める。
もたついた第1セット、ジャンネッリが立て直す
慣れない異国のアウェイコート。観客は2006人で地元大応援団はいない。サーブ権を得るたびにブーイングが飛び交う独特の雰囲気の中、ペルージャは第1セット、サーブが入らず流れに乗れない。このセットだけで8本のサーブミス。MBロベルト・ルッソ以外の先発5人にことごとくサーブミスが続いて、9-11とリードされた時点でロレンツェッティが最初のタイムアウトをとった。
明らかに入りが堅かったチームをすかさず立て直したのは、キャプテンのジャンネッリだ。13-13からルッソのBクイックをお膳立てして14-13とリードすると、次は自らが会心のブロックを決めて15-13。相手のタイムアウトを挟んだあとも、乱れた相手の返球をプッシュして得点を重ね、ペルージャに4連続ポイントをもたらし、流れを手繰り寄せた。
「長丁場、次にフォーカス」
昨季のフランス王者相手に、ジャンネッリのトスワークも冴えた。この試合チームトップの14得点を挙げたOPワシム・ベンタラに加え、13得点のカミル・セメニウク、10得点のオレク・プロトニツキと的を絞らせない組み立て。それに加え、アウグスティン・ロセルとルッソのMBのクイックを要所で生かし、相手ブロックを翻弄した。
試合後のインタビュー。ジャンネッリは「1セット目はエラーが重なってもたついたけれど、終盤に向けて修正できて満足している。チャンピオンズリーグは長丁場。また次の試合にフォーカスする」と気を引き締めた。
ペルージャは次戦、11月23日(日本時間同24日)にセリエAリーグ戦で石川の古巣ミラノとアウェイで対戦。欧州チャンピオンズリーグは12月3日(同4日)敵地でハルクバンク(トルコ)との対戦が待ち受ける。
ペンスポニュースレター(無料)に登録ください
スポーツ特化型メディア“Pen&Sports”[ペンスポ]ではニュースレター(メルマガ)を発行しています。「へぇ」が詰まった独自ニュースとスポーツの風を届けます。下記のフォームにメールアドレスを記入して、ぜひ登録ください。
\ 感想をお寄せください /