11月に入り、2024年も残すところあと60日。大谷翔平と山本由伸のドジャースが世界一に輝いたドラマチックなワールドシリーズの陰で、今一つ盛り上がりを欠いていると感じていたプロ野球のSMBC日本シリーズが一転、面白いことになっています。
パ・リーグ王者の福岡ソフトバンクホークスが、敵地の横浜スタジアムで2連勝スタートを切りましたが、その後、セ・リーグ3位の横浜DeNAベイスターズが大奮起。DeNAが福岡市のみずほPayPayドームで3連勝し、対戦成績を3勝2敗として横浜時代の1998年以来26年ぶり3度目の日本一に王手をかけました。
第5戦まですべてビジターチームが勝利するという「外弁慶シリーズ」というのも珍しく、6戦目までホームチームが1勝もあげることができないとなると、2011年の日本シリーズ、ソフトバンク―中日戦以来13年ぶりのこととなります。
きょう11月1日は移動日で試合がなく、注目の第6戦は明日11月2日。横浜スタジアムに舞台を移します。窮地に立たされたソフトバンクは第1戦、第2戦を勝利に導いた有原とモイネロの「ダブルエース」が第6戦、第7戦に先発予定で応戦体制。日本一を極めるのはベイスターズか、ホークスか。
日本シリーズと同時間帯にワールドシリーズ放映
さて、今回の日本シリーズの裏舞台では異例の「圧力」があったと、話題になっています。日本シリーズの第1戦(10月26日)、第2戦(同27日)をTBSが中継している同時間帯に、大谷翔平らが活躍する米大リーグ・ドジャース―ヤンキースのワールドシリーズ(WS)のダイジェスト番組を放送したフジテレビに対して、日本野球機構(NPB)が取材パスを没収したとの報道が物議を醸しています。報道の自由を揺るがしかねない、ありえないことだと個人的には感じています。
NPBの幹部は「日本の野球界全体で日本一を決める試合を行っている裏に、わざわざワールドシリーズの番組をぶつけてくるのはおかしい」などと憤慨していたといいますが、フジテレビからのパス没収についてNPB側の正式な説明はありません。
日本シリーズと同じ時間帯で何を放送しようと、それは民放テレビ局の「価値判断」です。1試合あたり2億円は下らない放映権料を支払っているフジテレビは、ワールドシリーズの午前中の生中継に加えてそれを観られなかった視聴者に対して、夜帯にダイジェスト番組を再編してニーズに応えました。それによってCM枠をできる限り売り、投資をリクープしようとするのは当然の経営判断です。「日本シリーズに注目してほしい」NPBがへそを曲げるのはわからなくもないですが、そのことで取材パスの没収はありえない、というのが私の意見です。
フジテレビは1961年から「プロ野球ニュース」を夜11時台に地上波で、現在はCSで放映してプロ野球ファンに情報を届けてきたテレビ局です。ライト層にプロ野球の面白さを訴求したスポーツバラエティ「珍プレー好プレー」もフジテレビの看板番組。なのに、今回のNPBのパス没収は、そんなプロ野球をこれまで支えてきたフジテレビへの「いやがらせ」としか思えない。私はそう思うのです。(下に記事が続きます)
ペンスポ編集者、フジテレビ番組に出演
閑話休題。そのフジテレビの番組に、Pen&Sports の編集者・多田千香子が出演したのでお知らせします。Hey!Say!JUMP出演の「いたジャン!」(10月29日放送)です。私と同じ元朝日新聞記者である多田のもう一つの顔は「おやつ記者」。これまで書きためてきたPen&Spoon(ペンとスプーン)の記事が番組関係者の目に留まり、出演依頼が来たそうです。「全日本スクープ会議」というコーナーで選りすぐりのおやつを紹介しています。
動画配信サービスTVerの見逃し配信で2024年11月6日(水)0:
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