【セーリング】杭州アジア大会で日本メダルラッシュ！岡田/吉岡組は貫録の金

中国で開催中の第19回杭州アジア大会のセーリング競技（寧波市セーリングセンター）で日本選手がメダルラッシュだ。パリ五輪からの正式種目で、アジア大会では初めて実施されたセーリングの男女混合470級は2023年9月26日、全日程が終了し、８月の世界選手権（オランダ・ハーグ）覇者でパリ五輪出場国枠を獲得した岡田奎樹（トヨタ自動車東日本）、吉岡美帆（ベネッセ）組が初日からトップを譲ることなく貫禄の金メダルをつかんだ。

女子49erFX級の田中美紗樹、永松瀬羅組（豊田自動織機）は銀メダル。男女混合ナクラ17級の飯束潮吹（エス・ピー・ネットワーク）、西田カピーリア桜良（関大）組は銅メダルを獲得した。

男女混合470級金メダル：岡田/吉岡組「しびれ切らさず対応」

岡田奎樹 選手（スキッパー）　うれしいです！たくさんの応援ありがとうございました。中国とマッチレースのような展開になりましたが、しびれを切らさずにしっかり、確実に対応していくということができたと思います。大会途中にはちょっとしたミスをすることもあったので、しっかり修正してパリオリンピックに向けて冬、トレーニングしてきたいと思います。

吉岡美帆 選手（クルー）　優勝できて良かったです！応援ありがとうございました。優勝できましたが、自分たちの課題もまだたくさんあるので、冬の間、特訓して、代表選考にむけてがんばっていきたいと思います。

混合470級とは　全長470センチの2人乗りヨットで競う。通称470（ヨンナナマル）級。適正体重が合計130キロ前後と小柄な日本人の体格に適しているとされる。五輪では従来男女別種目で、女子は1996年アトランタ大会で重由美子・木下アリーシア組が銀メダル、男子は2004年アテネ大会で関一人・轟賢二郎組が銅メダルを獲得した。その470級は、2024年パリ五輪から男女混合種目となる。

女子49erFX級銀メダル：田中/永松組「悔しいが安心」

田中美紗樹 選手（スキッパー）

金メダルを獲れる位置にいたので狙いきれなくて悔しいですが、銀メダルを獲得でき安心しています。応援ありがとうございました。

永松瀬羅 選手（クルー）

今日の最初のレース、スタートで中国にリードを獲られてしまい難しい展開となりましたが、これを糧にしていきたいと思います。応援してくださった皆さんに感謝の気持ちと、常にサポートをしてくださっている会社の方に感謝を伝えたいです。

女子49erFX級とは　男子49er級とともに五輪種目の中で屈指のスピードを誇り「海のF1」とも称される花形種目。全長4.9mの2人乗りヨットをスキッパーとクルーが操る。49er級よりセール面積が小さくマストが低い。

男女混合Nacra17級：銅メダルの飯束/西田組「目標は五輪」

飯束潮吹 選手（スキッパー）

残り2日間で順位を上げられ、メダルが獲れたことは良かったと思います。目標はパリオリンピックに出場しメダルを獲ることです。アジア大陸枠予選など、まだまだ予選が続くので、日々努力しなら目標に向かってがんばっていきたいと思います。今後とも応援よろしくお願いします。

西田カピーリア桜良 選手（クルー）

金メダルを目標としていたので3位になってしまったことは少し悔しいですが、メダルを持ち帰れるのは嬉しいです。今大会は微風から強風までいろいろなコンディションがあり、苦戦したり、新たな課題も出てきました。それを克服するように練習し、最終目標であるオリンピックに出場に向けてがんばっていきますので、応援よろしくお願いします。

ナクラ17級とは　全長5.25mの艇体が2本平行に並び、それぞれの艇体の中央部からは下に水中翼が伸びる。水中翼は内側に「く」の字型に曲がる。高さ9メートルのマストに最大で３枚のセールを展開する。水中翼で艇体を海面から持ち上げ、条件がそろえば、速度は時速キロ50ほどに。2人乗り。男女混合種目で、かじを握るスキッパーとクルーの役割を男女１人ずつで分担して操船する。多くのヨットは一つの艇体にマストとセールを装備するが、ナクラ17級のように艇体を二つ持つ双胴船を「カタマラン」と呼ぶ。