バレーボールの欧州ナンバーワンクラブを決めるCEV欧州チャンピオンズリーグは2024年11月13日(日本時間同14日)、欧州各地で開幕し、日本代表の石川祐希が先発出場したペルージャ(イタリア)はホームアリーナのパラ・バルトンでの第1レグでチェスケー・ブジェヨビツェ(チェコ)にセットカウント3-0(25-16,25-23,25-22)で先勝した。MVPはチームトップタイの14得点を挙げたOHプロトニツキが獲得した。
同じく日本代表の大塚達宣がスターターで出場したミラノ(イタリア)もルーセラーレ(ベルギー)に3-2(21-25,21-25,25-23,25-22,16-14)の逆転勝ちで白星発進。大舞台でデビューした日本選手がともに幸先のいいスタートを切った。・
欧州チャンピオンズリーグ 欧州バレーボール連盟(CEV)が主催するシーズンごとの欧州ナンバーワンクラブを決める大会。2024-25シーズン、男子は20チームが出場。まず4チームずつ5組に分かれ、2025年1月末にかけてホームアンドアウェイの総当たりで各組内の順位を決める。各組1位チームは自動的に準々決勝進出。「8強」の残り3枠は各組2位の5チームと3位の最上位チームの計6チームで争う。ホームアンドアウェイの2試合終了時点で勝ち点が並んだ場合、2試合目終了後にゴールデンセットを実施して勝敗を決める。準決勝まではホームアンドアウェイ(+ゴールデンセット)形式。2025年5月の決勝はホームアンドアウェイではなく一発勝負で優勝を決める。
笑顔のコートイン、試合時間81分
試合時間わずか81分。ペルージャがチェコの強豪、チェスケー・ブジェヨビツェをストレート勝ちでねじ伏せた。セリエAのリーグ戦で5試合連続で途中出場が続いていた石川祐希はこの日、リーグ戦を含めて6試合ぶりの先発出場。イタリア10シーズン目での初舞台となるCEV欧州チャンピオンズのコートに満面の笑みで踏み出していった。
だが、試合序盤から相手の徹底マークに遭った。相手の強いサーブはほぼ石川狙い。体勢を崩されながらも必死に食らいつくが、セッターのジャンネッリになかなか正確なAパスが入らない。石川がさばいたレセプション(サーブレシーブ)の数はチーム最多の20(うちレシーブミスは3つ)に上った。第1セット、12-11の場面では相手のイラン代表OHシナ・ニクフアの強烈なアタックが石川の顔面を直撃。直後には目元や口元を気にする痛々しい場面が見られた。
それでも、第2セットから持ち直した。ベテランリベロ、コラチのカバーもあって石川の攻撃参加が増える。持ち味のパイプ、レフト攻撃が決まり出す。このセットだけで7得点。仕上げの第3セットもレフトからのアタックで2枚ブロックを弾き飛ばしてマッチポイントを手繰り寄せた。アタック決定率は52%。尻上がりに調子を上げて、計11得点でチームの白星発進に貢献した。
「世界一のプレーヤーを目指す」と公言して今季ペルージャに移籍した石川にとって、CEV欧州チャンピオンズリーグはイタリア10年目にして初めて出場が叶った待望の舞台だ。毎週のイタリア国内リーグに加えて欧州各地を往来しながら、ヨーロッパチャンピオンを目指す5月までの未知の経験は超ハードだが、「世界一のプレーヤー」の目標がはっきりと見えてきた石川をもっと、たくましくするに違いない。
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