ハンドボールの第30回IHF男子世界選手権(2027年1月、ドイツ)のアジア予選を兼ねた第22回AHF男子アジア選手権は2026年1月19日(日本時間20日未明)、クウェートで第5日の試合があり、前回準優勝の日本(彗星JAPAN)は予選ラウンドグループDの最終第3戦でイランに30-29(前半13-15)で逆転勝ちし、グループDの2位が確定。1位のサウジアラビアとともにメインラウンド進出を決めた。
最後のイランシュート、VARで無効

イランGKの好セーブ連発で終始、劣勢を強いられた日本は後半26分まで24-28とイランに4点リードを許して追い詰められていた。しかし、そこから相手選手の1人が警告の累積で2分間退場となり、LW石田知輝が連続得点。さらに渡部仁、榎本悠雅が決めて28-28に追いついた。残り2分で再びイランに勝ち越されたが、榎本がディスタントシュートをねじ込んで29-29とまたも同点に。日本がタイムアウトを要求して時計が止まり、残り8秒。ラストワンプレーで田中大介がカットインから決めて、勝ち切った。
その後、試合終了の笛とほぼ同時のタイミングで、クイックリスタートからイランのCBがセンターライン付近から放ったシュートが日本ゴールに吸い込まれたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定の結果、ゴールは認められず、日本の勝利が確定した。
LW石田のパスカット、逆襲ののろしに
まさに危機一髪。敗色濃厚の試合を最後の最後でひっくり返した。日本はイランに引き分けたとしてもメインラウンド進出が断たれ、世界選手権への出場権を逃す崖っぷちの状況。イランのクイックリスタートからのシュートがVARでノーゴールと判定された瞬間、日本の選手たちは輪になって喜びを爆発させた。一方、日本をずっと苦しめたイランのGKロバトは両手で顔を覆い、へたり込んだまま動けなかった。イランにしてみれば天国から地獄だった。
試合を決めた残り8秒からのラストプレーは、渡部仁のパスから田中大介のカットインの日大OBホットライン。そこで決めきった田中の度胸は見事だったが、残り4分の24-28から4連続得点で追いついた猛チャージこそがこの試合の勝因だろう。
特に光ったのが、LW石田知輝が相手の隙を突くパスカットから、トップスピードで持ち込んで自ら決めた26点目のゴールだ。トップDFの役割も担う石田は年末の合宿中、「ここ一番で足を動かして、相手のボールをカットしたい」と話していたが、まさにそれを土壇場で体現した。この石田のプレーの直後、イランはたまらずタイムアウト。イランの焦燥を誘い、日本が息を吹き返すポイントとなるプレーだった。
薄氷を踏む思いの大逆転勝利をひとまずは喜びたい。だが、サウジアラビア戦に続き、オフェンス陣の1対1のシュートの精度には依然、課題が見えた。メインラウンドでの対戦が濃厚のカタールの7連覇を阻み、47年ぶりの優勝を目指すのなら、本来はサウジにもイランにも、もっと楽に勝っておきたかった。
グループD順位表(最終)
| 順位 | チーム | 試合数 | 勝 | 分 | 敗 | 総得点 | 総失点 | 得失点差 | 勝点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | サウジ | 3 | 3 | 0 | 0 | 93 | 70 | 23 | 6 |
| 2 | 日本 | 3 | 2 | 0 | 1 | 99 | 79 | 20 | 4 |
| 3 | イラン | 3 | 1 | 0 | 2 | 90 | 67 | 23 | 2 |
| 4 | 豪州 | 3 | 0 | 0 | 3 | 60 | 126 | -66 | 0 |
グループD 対戦結果(最終)
| チーム | サウジ | 日本 | イラン | 豪州 |
|---|---|---|---|---|
| サウジ | ― | ○27-24 | ○24-22 | ○42-24 |
| 日本 | ●24-27 | ― | ○30-29 | ○45-23 |
| イラン | ●22-24 | ●29-30 | ― | ○39-13 |
| 豪州 | ●24-42 | ●23-45 | ●13-39 | ― |



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