サッカー男子パリ五輪アジア最終予選を兼ねたU23アジアカップ(カタール)で、準決勝に臨んだ日本は2024年4月29日(日本時間30日未明)、イラクを2-0で下し、今大会で五輪出場権を獲得できる3位以内を確定した。1996年アトランタ大会から8大会連続、12度目の五輪出場権を獲得した。
決勝はウズベキスタンと
日本は前半28分、MF藤田 譲瑠チマ(ベルギー・シントトロイデン)の浮かせた縦パスを起点に、FW細谷真大(柏レイソル)が相手DFをかわして右足で先取点。前半42分には左サイドを突破したDF大畑歩夢(浦和レッズ)の速いクロスに、藤田がワンタッチで合わせ、最後は荒木遼太郎(FC東京)がゴール右隅へ流し込んで追加点を決めた。守備ではイラクの速攻に耐え、無失点に抑えた。
日本は5月3日18時半(日本時間同4日午前0時半)から、ドーハで行われる決勝でウズベキスタンと対戦する。2016年以来4大会ぶりの優勝を目指す。優勝した場合は、パリ五輪の1次リーグでパラグアイ、マリ、イスラエルと同じD組、準優勝の場合はスペイン、エジプト、ドミニカ共和国と同じC組に入る。
3位決定戦は決勝前日、現地時間の5月2日。日本に敗れたU23イラク代表はパリ五輪出場権をかけて、U23インドネシア代表と対戦する。
パリ五輪のサッカー男子は7月26日の開会式に先立ち、7月24日から1次リーグが始まり、16チームが参加する。日本は前回東京五輪で4位。釜本邦茂氏が7ゴールで得点王となり銅メダルだった1968年メキシコ大会以来のメダル獲得を目指す。
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ベストメンバー招集できず波乱も
パリ五輪の切符をつかんだ日本の大岩剛監督は、試合後のインタビューで「ホッとしました」と胸を撫でおろした。就任からの3年間を振り返り、「いろいろな選手が来て、その代表がいまの23人なので、しっかりこの大会を勝ち抜こうという話を選手たちにはしました」と語った。
今大会はFIFA(国際サッカー連盟)が定める国際試合期間外に開催されたため、選手をこのアジアカップに派遣するかは所属クラブの意向に委ねられた難しい事情があった。
特にリーグ戦終盤と重なった欧州のクラブが選手を送り出すことに難色を示すケースが散見され、本来はこの世代を牽引するはずの、A代表でもあるMF久保建英(レアル・ソシエダード)やGK鈴木彩艶(シントトロイデン)を招集できなかった。この状況は他のアジアの強豪国も同じで、優勝候補の一角とされたサウジアラビアやこれまで9大会連続で五輪に出場してきた韓国がベストメンバーをそろえられず、パリ五輪出場を逃す波乱に繋がったことは否定できない。
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