日本サッカー協会(JFA)は、2026年3月28日(日本時間3月29日)にスコットランド代表と、3月31日(日本時間4月1日)にイングランド代表と国際親善試合(キリンワールドチャレンジ2026)を行う英国遠征の招集メンバー28人を発表した。今夏開催される北中米ワールドカップ本大会に臨むサムライブルー内定前最後のテストマッチで森保一監督が描く構想の輪郭が浮かび上がってきた。
塩貝健人は日本のジョーカーになるか?
土壇場で初招集となったVfLヴォルフスブルクFW塩貝健人(21)に対して、森保一監督はスーパーサブになることを期待しているのだろう。
NECナイメーヘンで2025年にオランダ・エールディビジ史上初となる途中出場のみで2桁得点をあげるという特異な能力を発揮し、2026年1月に5大リーグのドイツ・ブンデスリーガに上り詰めた。
同じく2028年ロサンゼルス・オリンピック世代であるシントトロイデンVVの後藤啓介(20)とFC東京の佐藤龍之介(19)がワールドカップのメンバー入りに向けて森保一監督を納得させられるインパクトを残せるかにも注目が集まる。
若手有望株の選手たちは、仮に本大会のメンバー入りはしないことになっても、日本代表の将来のためにもトレーニングパートナーとしてワールドカップに連れて行くことは有益な投資になるだろう。(下に記事が続きます)
守備の要が復活
欧州ビッグクラブでのプレー実績のあるアヤックス・アムステルダムDF冨安健洋(27)が2024年6月以来となる1年9か月ぶりに日本のユニフォームに袖を通すことになる。
また、バイエルン・ミュンヘンDF伊藤洋輝(26)が約1年ぶりに復帰した。
この2選手ともケガの再発に苦しみ、長いリハビリ生活を経てようやく晴れ着をまとうことができるステージまでたどり着いた。長らく代表の試合を戦っていなかったため、周辺の選手とのコンビネーションを高める貴重な機会となる。
あとは、本大会までの数カ月間でどれだけコンディションを高めていくことができるかにかかっている。万全の状態に持っていくことができれば、間違いなく底力を発揮するだろう。
左手骨折が癒えたパルマ・カルチョGK鈴木彩艶(23)が戦列に戻ったことも頼もしい限りだ。(下に記事が続きます)
負傷による不参加
一方で、気がかりな選手もいる。高井幸大(21)だ。イングランド・プレミアリーグの名門トッテナム・ホットスパーに加入したが、出場機会に恵まれず、ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ドイツ)に期限付き移籍後に試合に出場するようになったが、ケガなどもありコンディションがなかなか安定しない。
ディフェンダーのなかでポテンシャルの大きさはピカ一だが、守備陣には若手の勢いよりもベテランの経験が重視される傾向があり、ここにきてセンターバックは層が一段と厚くなりつつあり正念場を迎えている。
ケガをしているキャプテンの遠藤航(リヴァプールFC)、久保建英(レアル・ソシエダ)、長友佑都(FC東京)は招集されなかった。特に遠藤航については、大ケガで手術をしており、本大会までに本調子にもどるか経過観察が必要だ。精神的な支柱であり、不在はチームの根幹に関わってくる。
欧州の主要リーグはシーズン終盤で佳境を迎え多くの選手が勤続疲労を蓄積しているが、残りの試合でこれ以上の負傷者が出ないことを願うしかない。
一番のサプライズは守田英正の不招集
スポルティングCP(ポルトガル)の守田英正(30)は、北中米ワールドカップ・アジア予選の主力で長らく負傷していたものの、調子を上げて欧州チャンピオンズリーグにも出場し8強に進出している。
これまでは体調が整っていないため見送られていたと思われていた。万全な状態でも守田英正が招集されなかったことは、今回の代表ウィーク最大のサプライズかもしれない。
守備的MFには若手選手が台頭しているが、一体どの選手が本大会メンバーに名前を連ねることになるのだろうか。
新アウェイユニフォーム発表
スコットランド戦でワールドカップ仕様のアウェイユニフォームがお披露目されると筆者は予想したが、それに先立ち日本サッカー協会は「COLORS」(カラーズ)をコンセプトとした白が基調の新ユニフォームを発表した。
W杯前の日本国内ラストマッチはアイスランドと対戦
英国遠征の2カ月後の5月31日には、アイスランド代表と東京・国立競技場で国際親善試合(キリンチャレンジカップ2026)を行う。本大会前の国内ラストマッチとなるが、その前までにはワールドカップ日本代表メンバーの大枠が内定し、サムライブルーをアメリカ大陸へ送り出す壮行試合となる見込みだ。(下に記事が続きます)
森保監督「アウェイでも勝利を目指して戦う」
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督コメント:3月のキリンワールドチャレンジ2026で素晴らしい対戦相手との強化試合を組んでいただきました。尽力してくださった皆さんに感謝を申し上げたい。スコットランド、イングランドはともにワールドカップ出場国です。世界の強豪国との強化試合は本大会へ向けた強化として最高の準備になりますし、最高の環境を整えていただきました。ワールドカップへの選手選考の場ということとチームの強化をしっかりできるように、この活動に全力で臨みたいと思います。
昨年11月の活動から時間が空いて、もう一度チームの基本コンセプトを確認して、より多くの選手にチーム戦術の共有をしていこうと多くを招集しました。選手を試す時期ではなく、チームを固めていくべきだと考える人もいると思いますが、ワールドカップで勝つために我々の最大値の可能性を考えられる選手であれば、(初めてでも)招集した方がいいと思っています。代表のコンセプトをより多くの選手に知ってもらい、我々も彼らを把握した中で最後に最強のチームと作っていく。すべてがワールドカップへつながると思っています。
今回の両チームとの対戦で、ワールドカップ基準のインテンシティを体感できればと思っています。両チームともワールドカップで優勝や上位進出ができるチームだと思います。イングランドは、よりオールコートプレスのような圧力を相手にかけて試合を仕切る、前線から非常に激しい守備をしてきます。スコットランドはこれまでのワールドカップ予選などを見ると一度ブロックを作って相手の攻撃を止め、そこから攻撃に転じてカウンターを仕掛けるプレーをしています。ただ、どちらもワールドカップへの準備としてこれまでと違った選手起用や戦術で臨んでくるかもしれません。そこでも臨機応変に対応していきたいですし、ワールドカップではいろいろなチームと対戦することになるので、我々にとって最高の準備になります。
アウェイで非常に厳しい試合になると思いますが、単に本大会の準備というだけでなく、いつも通り一戦一戦で勝利を目指して戦う。アウェイの厳しい戦いでもチーム一丸となってタフに戦い抜いて、サポーターや支援、応援してくださっている方々と勝利を分かち合えるようにしたいと思います。
2026年3月の男子日本代表メンバー
- 早川 友基(鹿島アントラーズ)
- 大迫 敬介(サンフレッチェ広島)
- 鈴木 彩艶(パルマ・カルチョ/イタリア)
- 谷口 彰悟(シントトロイデンVV/ベルギー)
- 渡辺 剛(フェイエノールト/オランダ)
- 冨安 健洋(アヤックス/オランダ)
- 安藤 智哉(FCザンクトパウリ/ドイツ)
- 伊藤 洋輝(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
- 瀬古 歩夢(ル・アーヴルAC/フランス)
- 菅原 由勢(ヴェルダー・ブレーメン/ドイツ)
- 鈴木 淳之介(FCコペンハーゲン/デンマーク)
- 伊東 純也(KRCゲンク/ベルギー)
- 鎌田 大地(クリスタル・パレス/イングランド)
- 三笘 薫(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン/イングランド)
- 小川 航基(NECナイメヘン/オランダ)
- 前田 大然(セルティック/スコットランド)
- 堂安 律(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
- 上田 綺世(フェイエノールト/オランダ)
- 田中 碧(リーズ・ユナイテッド/イングランド)
- 町野 修斗(ボルシア・メンヘングラートバッハ/ドイツ)
- 中村 敬斗(スタッド・ランス/フランス)
- 佐野 海舟(マインツ05/ドイツ)
- 鈴木 唯人(SCフライブルク/ドイツ)
- 藤田 譲瑠チマ(FCザンクトパウリ/ドイツ)
- 佐野 航大(NECナイメヘン/オランダ)
- 塩貝 健人(VfLヴォルフスブルク/ドイツ)*初招集
- 後藤 啓介(シントトロイデンVV/ベルギー)
- 佐藤 龍之介(FC東京)


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