2028年ロサンゼルス五輪開幕まで2026年8月15日で2年。五輪の足音が近づく直前まで過酷な出場権争いが繰り広げられる競技が多いなか、2年前の今月中にも、全競技を通じて最速で五輪出場権を決定づけるチャンスを控えた競技がある。バレーボール女子日本代表だ。8月21日から中国・天津で開催されるAVC女子アジア選手権で優勝すれば、7大会連続の五輪出場権を獲得するとともに、日本の全競技の先陣を切ってロサンゼルスへの切符をつかむ。
前回のパリ五輪でバレーボール女子の日本が五輪出場を決めたのは、開幕まで50日を切ったギリギリのタイミングだった。もし今回、2年も前に出場権を得られれば、チームには計り知れないメリットがもたらされる。
最速切符かかるアジア選手権
2028年ロサンゼルス五輪では、各大陸の「大陸選手権」優勝チームにいち早く出場枠が付与されるシステムへと変更された。女子日本代表にとって、8月のアジア選手権は今シーズン最大のターゲットであり、最速で五輪行きを決めるチャンスだ。ここで頂点に立てば、五輪本番まで約2年という長い準備期間を確保できる大きなアドバンテージを得られる。そのアドバンテージとは何か。
前回のパリ五輪では、開幕まで50日を切ったネーションズリーグまで出場権が確定せず、文字通り「崖っぷち」の精神状態で戦い抜いた末に五輪に滑り込んだ。パリ五輪の決勝トーナメント進出を逃した女子日本代表はパリに入った時点でもはや疲れ切っていた。
しかも、五輪の出場権獲得に追われるチームは、目先の勝利のためにベストメンバーを固定せざるを得ない。特定選手に負荷が集中する。
2年前に出場権を獲得できれば、過酷な世界ランキング争いから解放されるため、主要選手のケガの治療や疲労回復を優先できる。そして若手選手を国際大会で積極的に起用し、選手層を大幅に厚くすることが可能だ。チーム全員が五輪本番に心身のピークを合わせる準備が整うのだ。
加えて2年の余裕があれば、世界トップの欧州勢(イタリアやトルコなど)や開催国の米国を打倒するための戦術構築に、じっくり時間を割ける。五輪本番の対戦相手を想定した「逆算の強化スケジュール」を組むことが可能になる。
立ちはだかる中国

アジア選手権の1次リーグで世界ランキング6位の日本は香港(同113位)、韓国(同28位)、ベトナム(同32位)と対戦する。ここは難なく突破するにしても、アジアの頂点への道は決して平坦ではない。
高い壁となるのが、準々決勝以降にぶつかる開催国の中国(世界ランキング7位)だ。高さと組織力を兼ね備えた中国は、ホームの大歓声を背に確実に出場権を狙ってくるだろう。さらに近年、高速バレーに磨きをかけ、五輪の出場権争いのたびに日本を苦しめてきたタイ(世界ランキング17位)も軽視できない。
強力サーブで崩せるか
アクバシュ監督率いる女子日本代表がアジアを制するために重視しているのが、「サーブの精度」だ。キャプテンの石川真佑やOH佐藤淑乃らを中心に、ネーションズリーグでの課題を踏まえ、相手の守備を崩す強力なサーブを徹底して磨いている。
バレーボール女子日本代表が自らの手でロサンゼルス五輪出場権を「一番乗り」で手繰り寄せられるか、運命のアジア選手権に注目が集まる。
アジア選手権には12チームが参加。優勝チームはロサンゼルスオリンピックへの直接出場権を獲得し、上位3チームは2027年世界選手権への出場権を獲得する。日本戦は全試合、地上波フジテレビ系列で放送される。
日本戦の日程
- 8月21日(金) 日本―ホンコンチャイナ
- 8月23日(日) 日本―韓国
- 8月25日(火) 日本―ベトナム
- 8月27日(木)-28日(金) 準々決勝
- 8月29日(土)準決勝
- 8月30日(日)決勝
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