バレーボール男子の日本代表で、2023-2024シーズンのイタリア・セリエAプレーオフでモンツァの準優勝に貢献した高橋藍が2024年5月28日、7月から選手契約を結ぶサントリーサンバーズの入団会見に臨んだ。都内で開かれた会見の様子はクラブのYoutubeでライブ配信され、3,000人以上のファンが視聴する異例の注目が集まった。背番号は前所属のモンツァや、日本代表と同じ「12」。チームカラーの赤い新ユニホームに袖を通した高橋はサントリー伝統の企業精神を引用し「『やってみなはれ』の精神でクラブでも代表でも世界一を目指す」と決意を語った。
「新たな環境で挑戦」
ダークスーツに赤いネクタイで記者会見に登壇した高橋は冒頭、サントリー入団について二つの理由を挙げた。まず「世界一を目指せるチームであること」。そして「自分自身がさらに成長するには新たな環境で挑戦することが重要でした。特に、これまであまりできなかった日本のファンの方の前でプレーできることは大きい。特に子どもたちにバレーボールを見に来てほしい」とまっすぐなまなざしで語った。
サントリーサンバーズは2023〜24年シーズン、国内のVリーグで2年ぶり10度目の優勝を果たした日本を代表するクラブチーム。2023年12月には世界クラブ選手権で日本勢初の3位に入り、「世界一」を視野に入れた。高橋はその挑戦を最も重要視したという。
3シーズンをイタリア・セリエAで過ごし、プレーオフ決勝の舞台まで上り詰める経験をした高橋は「イタリア・セリエAに残ってプレーするか、日本に戻ってプレーするか、オファーを受けた時点では迷っていた」と話し、「ポーランドリーグやトルコリーグも検討した」とほかにも数々のオファーがあったことを記者会見で明かした。
そのうえで「もともと日本のバレーは緻密なうえに、SVリーグは外国人枠も増えてレベルが上がり、世界でも最も注目されるリーグになる」「バレーボールを夢のあるスポーツにするためにも、日本のみなさんの前でプレーできる新しい環境での挑戦が必要だと考えた」と語った。今年10月に開幕するSVリーグでは、従来のVリーグが外国籍選手のオンザコートルールがこれまでの最大2名から、外国籍選手枠2名とアジア枠1名の計3名に増えることで、より多くの有力外国人選手の参入も見込まれ、リーグ自体のレベルの底上げが期待される。そのことも高橋の念頭にはあったようだ。
契約はモンツァ同様、単年ごと。金額は非公表。報道陣からは金額に関する質問が相次いだが、栗原GMは「車は買えます。おうちも買えます」「東京以外ならおうちは二つ買えます」「ほかのプロスポーツ選手にひけをとらない金額をオファーさせていただいた」。好きなサントリー製品を聞かれた高橋は「缶コーヒーのBOSS」と即答。サントリーサンバーズ、SVリーグの「顔」を期待される高橋は、世界のコートでもBOSSを目指す。
ペンスポニュースレター(無料)に登録ください
スポーツ特化型メディア“Pen&Sports”[ペンスポ]ではニュースレター(メルマガ)を発行しています。「へぇ」が詰まった独自ニュースとスポーツの風を届けます。下記のフォームにメールアドレスを記入して、ぜひ登録ください。
\ 感想をお寄せください /