ラグビー・リーグワンのトヨタヴェルブリッツのユニフォームで採用されている粋なアイデアをご存じだろうか。背番号の上に、それぞれのポジションのイメージにマッチするトヨタ車のロゴがプリントされている。ポジションごとに個性が異なるラグビーならではの企業広報策で面白いと、ファンの間で話題になっている。2022-23シーズンから始まっているという。
背中にポジションのイメージにあう車種のロゴ
パワーが持ち味のFWの背中には「ランドクルーザー」や「RAV4」などのSUVや「ハイエース」「グランエース」などの大容量の車種が並ぶ。日本代表のFL姫野和樹は今季「ハイラックス」を背負う。司令塔の10番、SOは頼りになる高級車「クラウン」がプリントされている。リザーブメンバーは「これから出てくる選手たち」の意味を込め、燃料電池自動車の「ミライ」が入っているのもしゃれが効いている。
体の大きな選手から小柄な選手、パワー系からスピード系と、ポジションごとに個性が異なるラグビーだからこそはまるアイデアで、それが「トヨタ」の車種と絶妙にマッチしているのが「ツボ」だ。
バスケBリーグのアルバルク東京 2019-20シーズンから
実はラグビーのトヨタに先んじて、ポジションごとに違う車種のロゴをプリントしたユニフォームでプレーするチームがあった。やはりトヨタが親会社のバスケットボールBリーグ・アルバルク東京だ。
アルバルク東京は2019-20シーズンに、TOYOTAとユニフォームサプライヤーのアディダスがタッグを組み、TOYOTAの車名ロゴを背中にプリントした特別な3rdユニフォームを着用したのが始まりだ。各選手の個性を表現した“Bリーグ史上初”の企画だった。2020-21シーズンからはこの企画を年間通して踏襲し、選手たちは車名を背負ってプレーしている。
スポンサー企業に単に協賛金を出してもらうだけではなく、そのスポーツらしいアイデアでスポンサー企業にもメリットを提供する。ファンにとっても選手と車のイメージがシンクロして、よりチームやスポンサーに興味がわく。チーム強化に結びつく、グッズの売り上げにも効果がありそうな「三方よし」のアイデアだ。
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