【ハンドボール】ノルウェーが歴代最多V5、決勝でドイツに23-20 | IHF女子世界選手権閉幕

ハンドボールの第27回IHF女子世界選手権は2025年12月14日（日本時間15日未明）、オランダ・ロッテルダムのアホイアリーナで決勝があり、ノルウェーがドイツを23-20 (前半11:11)で振り切り、2大会ぶり5度目の優勝を果たして閉幕した。ノルウェーの5度の女子世界選手権優勝（1999、2011、2015、2021、2025）は4度で並んでいたロシア（2001、2005、2007、2009）を上回り単独最多となった。しかも、ノルウェーは2025年パリ五輪金メダル、女子EHF EURO2024制覇と合わせてここ２年の主要大会「三冠」を達成。ずば抜けた安定感で女子ハンドのノルウェー1強時代を鮮烈に印象付けた。

一方、1993年以来32年ぶりに決勝に進出したドイツは2度目の優勝を阻まれたが、ノルウェーと試合終了13分前まで17-17の互角の接戦を繰り広げ、2007年以来となる世界選手権でのメダルを獲得。開催国の一つとして最後まで大会の機運を高め、歴史的な復活を遂げた。日本代表（おりひめジャパン）はメインラウンドを2勝1分で乗り切り、13位で大会を終えた。

45歳GKルンデ、代表引退

ノルウェーの堅守を支えたGKカトリーネ・ルンデ（45）は今大会を最後にノルウェー代表を引退する。2008年北京、2012年ロンドン、2024年パリの五輪3大会で金メダル。そして女子世界選手権でも今回で3回目の頂点に立った女子ハンドボール界のGOAT（Greatest Of All Time=史上最高の選手）が最高の形で代表キャリアを締めくくった。

今回の女子世界選手権では予選ラウンドから決勝までの9試合でセーブ率47.2％、86セーブをマークし、45歳にして大会最高GKとなった。表彰式でルンデはノルウェーのキャプテン、ライスタッドから優勝トロフィーを一緒に掲げるようにうながされ、応じた。「疲れた、本当に疲れた。試合が終わってメダルを首にかけると、また少し力が抜ける。誇らしい瞬間だ」と地元メディアに語った。（下に記事が続きます）

【試合経過】

〈前半〉予選ラウンドから無敗同士の対戦はまずはドイツがノルウェーにプレッシャーをかけた。ピヴォットのリザ・アントルのゴールで先制。すぐにノルウェーに2連続ゴールで逆転されるが、3-4の前半5分からの3分間でドイツは3連続得点でたたみかけ、LBゼニア・スミッツのゴールで6-4とリードした。しかし、ノルウェーの守護神カトリン・ルンデの好セーブなどでドイツは連続得点を奪えない。21分時点でスコアは9-9。一進一退のまま前半は11－11で折り返した。

〈後半〉ノルウェーが開始から猛攻を仕掛けた。後半5分、CBヘニー・ライスタッドの得点で14-12とこの試合で初めてノルウェーが2点リード。一方のドイツはディフェンスを固め、ロングシュートで対抗した。47分にドイツが追いつき17ｰ17。しかしノルウェーはタイムアウト後にCBライスタッドがギアを上げ、2点差に広げると、後半だけで5得点。自身の大会通算55得点目となるゴールで世界選手権得点王の座を確定させた。RWマリン・アウネが2つの決定的なゴールを決め、残り4分でノルウェーが22-19と突き放す。さらに5-1ディフェンスでドイツを封じ、GKルンデがこの日14本目のセーブを決めて勝負あり。ノルウェーがドイツを23-20で振り切った。

• 【公式記録】決勝ノルウェーードイツ